劇場公開日 2008年3月15日

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「あっさり淡々とコーヒー片手に静寂を楽しむ傑作」ノーカントリー 松本一輝さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あっさり淡々とコーヒー片手に静寂を楽しむ傑作

2021年8月4日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

最後の場面にあやかって、コーヒー片手にゆっくり見る作品だなと思いました。あまりにも登場人物の起承転結があっさりとしていたり、淡々と田舎である舞台と登場人物が映し出されるシーン、そして何より全体通してあまり盛り上がりに欠けるなどから苦手な人は苦手な映画だなと思いました。個人的にこういう静かな映画が好きなので結構楽しめました。まだ学生の自分には早かったかもしれないけど、色々考えさせられました。人生を見つめ直すにはまだまだなんですけどね(笑)。コーエン兄弟ですが、コメディ色の強い映画監督のイメージがありましたが、ガラッと印象が変わりました。コーエン兄弟なんでも行けますね。最近だとノマドランドに近い感じですが、ノーカントリーの方が僕は全然面白かったです。タイトルもグッときますね。余談ですが、当時オスカーを2分してたポール・トーマス・アンダーソンのゼア・ウィル・ビー・ブラッドと言い、本作と言い、結構暗めで渋く、静かなのに暴力的な映画が多かったのもちょっと面白いです。確かにノーカントリーが作品賞、監督賞の受賞で納得かなっていう印象でした。

松本一輝