「心が悲劇をつくるのか」ブレードランナー ファイナル・カット カルヴェロ1952llさんの映画レビュー(感想・評価)
心が悲劇をつくるのか
子供の頃は、近未来の煌びやかな世界観に圧倒されて人間の根本の「生きる」ということが分からなかった
「生きる」ということは「死ぬ」ということと相対しているのだとやっと分かるようになってきた
歳を重ねなければわからない
死とは生なのだ
レプリカントと呼ばれる彼らが過酷な経験をした後に待っているのは「死」だけ
感情を身につけた者達は、自分の「生」に疑問を持ちナゼ?かと問いかけつつ死んでいく者がほとんどだろう
彼らは何も悪くない、これもまた人間の利己主義からなるものだろう
人間とはどれほど身勝手で自分本位で欲深いのだろうか
高い知性を得たロイは、ただ生きたかっただけなのに
怒りを覚え
愛を覚え
そして、許す心を手に入れたのですね
彼らの魂も天国へ行ってほしい
追記
何度みても新しい
ブルース・リーのようにどこまでもいつまでも新たな映画にあたえるインパクトが大きすぎるように思えます
苦悩する人工の思考、それは手塚治虫さんや石森章太郎さんなどの苦悩するヒーローからなのでしょうかね
もう初老の私にやっとこと作品の込められた思いが見えてきました
恋や愛や憎しみや慈悲など、とにかく経験をしなければ共鳴できない作品です
最初に見た時はガキですから当然映像とアクションしか見てなかった
インパクトも上部も中身も深い深い作品です
ガキの頃に見ていてよかった〜
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