再会の街でのレビュー・感想・評価
全16件を表示
911テロ遺族の深い心の傷を描いているが。
テロに限らず震災などで、心に深い傷を負った遺族について、考えさせられる作品。観るにつれ引きずり込まれました。ただ佳作と言えないのがエンディング。あまりに淡白に描き過ぎている。キャストは、天使のくれた時間にも出演しているドン▪チードルをはじめ、好演してます。判事役のドナルド▪サザーランドも良い味だしてますね。
原付キックボード欲しいなぁ
9・11とPTSD。心のダメージは相当なものだったのだと痛いほどわかる。ただ、タクシー運転手を拳銃で脅し、警官がそれに対して銃を向けたことが問題ともなってるようだ。政府からの慶弔金など、100万ドル以上もらってることも束縛されずに自由に生きていることが、ますます社会復帰を困難にしている。
1万6千回のキッチンリフォーム。テレビゲーム三昧。精神障害があると思われても、幸せを感ずる手段なのだから仕方がない。現実に戻ることの辛さまでは、周りの人は感じ取れないのだろう。唯一チャーリーが心を開いたのは歯科学生だった頃に同室だったアラン。一緒にバンドをやっていたことも、楽しい思い出だけが彼を生き生きさせているのだった。
コメディ中心のアダム・サンドラーがここまで真剣に演技しているのは凄い。風貌はボブ・ディランみたいで、視点の定まらないところがいい。レコード店で会った男にあれだけの反応を示すのはいただけなかったが・・・
地味だけどじ〜んと来る
9.11のテロにより妻娘3人を一気に失ったら、どうなるだろう。自分も死にたい、死にきれない。一切記憶から消してしまおう。コメディ俳優のアダム・サンドラーがシリアスに演じていた。温かく見守る大学時代のルームメイト、ドン・チードル、好演。当然劇的には解決しないけど、少しずつ、周囲の人とも会話をしながら、心を解きほぐしていく、本当に少しずつ、ゆっくりだけど。
ジーンときた
チャーリーの姿を見ていて、毎回怒って暴れて、でも毎回反省してて、なんでこんなことするんだろうどはじめは思うけれど、最後にはちゃんと仲直りしているのはより人間性を感じて、良いとおもいながらもなにか辛いのもあった。 メインの登場人物がみんな何かしら最初とは変わっていってとても良かったし、嬉しかった。 多くのシーンでジーンとくることがあって、とくに家族の話を始めたシーンにはほんとうにジーンときた。 最後のシーンのあとからも二人が幸せになっていたらいいなとおもいます。
感動!胸にジーーーーン
最初いらついてしまったが、 あとになって心を開いてくるとすっきりするのと、 応援したくなるような気持ちや友情の深さに感動が 爆発!最初は記憶なくしてるのかと思いました。 すごくいい作品でした! 少し笑えるとこもあって⭕️! あの乗り物いいなぁ…
感動と共に心も温まります。
傷を負った人物、どん底にいる人物の再生の物語だから、地味ではあるけれど、ラストには感動する、とても良い映画だった。 原題は「Reign over me」。 チャーリーは、家族を一気に失った壮絶な苦しみ・悲しさを、誰にも話すことが出来ず、全てを忘れようとしていた。殻にこもりきっていた。でもアランと再会し、まずは関係のないことからだけれど、話をするようになる。 度々会うようになっても、家族のことは一切話すことが出来なかった。アランはチャーリーの大学時代の友人で、自分の家族のことを知らない。だから聞かない。だから安心出来る。それで避けることなく会えたのだろう。 逆に、当時仲良かった人たちは、ダメ。皆自分の家族を知っているから。 つまり、昔の自分しかしらない友人と再会出来たからこそ、話せるようにというか、また付き合えるようになったのと思う。もしアランも家族を知っていたら、無理だっただろう。 そして、アランは自分がチャーリーのために何かしたい、チャーリーを良くしなきゃ、などと世話をやこうとしながらも、自分も実は満たされない、ぎこちない家庭生活を送っていることを認められるようになってくる。 チャーリーだけが励まされ助けられるのではなく、アランもチャーリーとの交流によって、自身を見つめ直し、一歩前へ進めるようになる。お互いの存在が、お互いの力になる。 アランは始め、自分が立ち上げた歯科病院でも、肩身が狭そうだったのに、最後には偉そうにしている重役に、ビシっと言えるまでになる。それは、 「お前は、大学の頃、妥協しなかった」 とチャーリーが言った一言に勇気をもらったからだ。 チャーリーが自暴自棄になり警察に捕まり、病院に拘束されるかの裁判で、亡くなった妻の両親がはじめは「娘たちを忘れるなんて!!」ととても腹を立てていて、病院に入れようとしていたのに、実は本当はチャーリーがどれだけ彼女たちを愛しているか、覚えているかということを知って、和解するシーンは涙が出てきた。 (「チャーリーは家族の写真も持ち歩かない、話も一切しない、なんて酷い人間なんだ」、 と妻の両親は決め付けていた。チャーリーは家族の話は傷が深すぎて一切出来なかったから、両親の誤解も解けずにいた。でも、裁判所で始めて、チャーリーは自分から、写真を持ち歩かない理由を話す。それは、写真など持たなくても、一瞬にして顔が浮かぶから、 という理由。彼は泣きながら精一杯話す)。 中年男二人の再会・友情の物語なんかではなく、大切な人を失い深く傷つき壊れてしまった一人の人間が、昔の友人との再会をきっかけに、少しずつ問題と向き合えるように、自分の道を探し始められるようになる、素敵なヒューマンドラマだった。 日本でも、震災などで身近な人を亡くした人は多いと思う。 私自身は身近な人をある日突然亡くした経験はないから、本当の共感や理解は出来ないけれど、大切な人を失ったことがある人、また、身近にそういう人がいる人が観たら、より心に響き、癒される作品だと思った。 見終えたあとは、感動と共に心温まる、良い映画です。
良かった
何の予備知識もなく見始めたら「あ、これって9.11関連の映画だったんだ」と。大学時代のルームメイトだった彼が変わってしまった理由。突然の飛行機事故で自分以外のペットを含む家族全員を一度に失ってしまう。政府からの見舞金。少しずつルームメイトだった彼の背景が見えてくる。私自身も東北の大地震の際、もし家族全員を失ってしまって、そのあと生きていくことったら、て考えたことがあり。。。元ルームメイトの気持ちをなぜほかの人たち(奥さんサイドのご両親、ご両親側の弁護士!)が理解できないのか?一見の裁判官だって理解できるのに、ねぇ?主人公にセクハラされたっていう、イカレた女性が美人すぎるし、その彼女とのトラブルが簡単に解決するのはちょっと?って思うけど、まぁ、ちょっと笑えて、でもホロリとくる、ストーリー全体がよかった。
悲しいが良いです。
9.11を題材にした映画、日本の3.11に繋がる物がある。
自分の周りには被害にあった人はいないが実話じゃないにせよこんな精神になった人もいると思う。
少し価値観が変わるかもしれませんよ。
9.11の傷跡を引きずる男とその親友
9.11の事件は今思うと日本の東日本大震災と国民的シンパシーは同じなのかもしれません。そこで負った心の傷がいまだ癒えずに苦しむ男(アダム・サンドラーとそれをなんとか太立ちあがるように見守る唯一の友人、まるで介護の現場の様な献身さです。だが主人公も色々な悩みを持っていていつしか自分が変わるきっかけを探しており、案外救われたのは傷を負った男ではなく主人公なのかも。ストーリーラインがリアルっぽくって亡くなった家族の幻影が見えるシーンでは少し、涙ぐみました。アダム・サンドラーはまるでボブディランっぽい外見で、古いレコード屋でのシーンもあったのですが流石に出てきませんでした。こういう男同士の友情って女って(妻限定)分かんないんだよね・・。男性にお勧め。
いつの間にか
9.11テロの被害者とその周りの お話なんだけど・・・ まず、アダム・サンドラーの容姿にビックリ~ 最初誰かと思ったよ・・・w ドン・チードルの演技も素晴らしい!! 結構豪華なキャストが出てる映画です☆ 最初はパッとしない話に思えた。 でも段々、お話が身近に見えてきた。 最後は引き込まれて号泣。 お勧めです★
あれが最後だったのに、俺は怒鳴ってしまった
映画「再会の街で」(マイク・バインダー監督)から。
主人公の1人は、
アメリカ同時多発テロ「9.11の被害者」の家族。
今でも、精神的な苦痛が彼らを襲っていることを知った。
その代表的な想いが、この台詞。
事故の前、台所のリフォームのことで相談されていたのに、
「たかが台所」のことと、俺は怒鳴ってしまった、と。
もっと、優しくしてあげればよかった、と後悔は残った。
実はこのシーンを観て、思い出した詩がある。
「最後だとわかっていたなら」と題する詩。
(是非、一度、インターネットで検索して読んで欲しい。
涙が止まらなくなっても、私は、責任がとれませんが・・)
この詩には、思いやりや優しさが人間に残っていることを
教えてくれる。
私は、紙にプリントして持ち歩いている。
時々、顔を出す、私の心の中のイライラのために。
心の穴ってただうめればいいってものじゃない。そんなことを感じさせてくれる
アダム・サンドラーが911テロにより妻と子を失い心にキズもつというコメディ俳優のアダム・サンドラー史上かつてないほどのシリアスな役どころにチャレンジしていて正直「スパングリッシュ」のような微妙なラインを創造していたんだけどアダム・サンドラーらしさは少し残した感じではありながら心に訴えかけてくる演技もするといった立派な役者魂をみせてくれている(>_<) 911テロのキズは世間的には癒えてきているようにも思えるがやっぱりその被害を直に受けた者たちにとってはいつまでたっても消えないキズだと言うことを改めて思い知らされる作品で別にテロがどうかとかいうものはほとんど描かれてなくって、ただ急に失ってしまった大切なものの大きさという形で描かれている。それだったら別にテロじゃなくて事故や別の犯罪に巻き込まれたというかたちでもいいような気もするが911テロにすることでよりアメリカ国民に共感をもたせることができるからだろうと思った(>_<)被害者の遺族にとっては昨日のことのようなんだろうね。 心にスッポリと空いてしまった穴はなかなか閉じないけど少しずつなら修復していける。しかし一方ではどんどん忘れていってしまうのではないかという思いから修復したくない自分もいる。この葛藤というかメンタル的な部分を描いているだけにラストはスカッとするようなものではないし何かが解決するといったわけではないけど確実に一筋の光は感じることができるだろう(>_<)
自分を癒す道のり。
名画座にて。
髪の毛のあるA・サンドラーを観たのっていつ以来だろう?^^;
…なんて考えながらスクリーンを見つめていた私。
コメディアン出身ながら、俳優としても独自の路線を歩み続け、
日本でのブレイクは今一歩…?^^;ながらも好きな男優の一人。
今回は題材が題材だけに…どうだろうと思っていたけれど。。
いや~素晴らしかったです!
9・11の同時多発テロで妻子を失い、計り知れない喪失を抱え、
ギリギリの精神状態で現世と虚構界を生きる男、チャーリー。
自室でゲームをしている時くらいしか笑顔はなく、旧友アラン
(D・チードル)を部屋にあげてからも、奇行ばかりが目立つ彼。
その行動の裏に、彼が抱えていた哀しみとは。。。
割と唐突に物語が始まり、けっこう笑えるシーンが多いので、
最初のうちチャーリーが機能不全な男のように見えて仕方なく、
とても涙が出そうな内容とは思えないのですが、、、やがて、
彼が本当の気持ち(抱えているトラウマ)を語りはじめてから。。
彼の奇行が、なんという優しさからの行動だったのかを改めて
知り、そこからは彼の笑顔を見る度、哀しくてたまらなかった。
大好きな家族をある日突然奪われてしまった…。
最後に交わした言葉が、どうしてあんな喧嘩台詞だったのか。
後悔しても、どんなに懺悔しても、帰ってきてはくれない。
抱えきれないほどの哀しみを味わった人間の喪失感を、誰が
理解出来るというんだろう…。なにがセラピーだ!と思う。
この作品のすごいところは、アランとチャーリーの立場が、
物語の中盤を境に逆転するところにありますね。一見なんの
障害もなさそうに見えるアランの人生が、哀しみの果てに
好き勝手しているとしか映らないチャーリーの人生を羨み、
真にセラピストが必要だったのは、ホントはアナタだったの
でしょう?と、我々にも理解させてくれるのです。
彼に付きまとい、可笑しな行動に出る患者役(すごい美人!)
が、チャーリーを見てすぐに「なぜみんな、彼の哀しみに
気付かないの?あんなにボロボロなのに…。」と理解を示す
シーン。。。とても印象的でした。同じ(ではないけれど)
哀しみを味わった人間には、理解できる部分があるのかも。。
別に、傷を舐め合え。とは言わないけれど、
心を通わせる人間同士が寄り添ったっていいじゃないかと、
そんな風に思わせるラストも印象的。少しずつでいいから、
前を向いて、自分の人生を謳歌する喜びを知って欲しいな。
不思議な作品でしたけど、じんわりと心に残りました。
(サンドラーは髪の毛ある方がイイぞ♪チードルは現状維持で^^;)
ジ~ンときた…。
全米で大人気のコメディ俳優アダム・サンドラー渾身のシリアス演技。うん、ジ~ンときましたよ、いいですね!いつものおバカ演技は封印して、非常にシリアスな演技で我々を魅了してくれます。周りの人間が如何に心配(同情)しても、当事者にしかわからない悲しみ、怒り、といった物を、とてもストレートにスクリーンで見せてくれます。吾輩個人的に、彼のこの演技に次回のアカデミー最優秀主演男優賞をあげたいな~と思っております。ノミネート発表はもうすぐですが、入ってないかな~? この映画は“喪失と友情の物語”です。クサい言い方ですが、他に言い表わしようがないほど、ピッタリな言葉です。何の罪も無いのに、或る日突然愛する全てのモノを一瞬にして失ってしまったら、人はその事実をどのようにして受け入れていくのか?いや、実際のところ受け入れらない人の方が多いのだと思う(この映画もそんな人間を描いています)し、その人達に周りの人間がどのような形で接していき、その傷を癒していくことが出来るのか…。究極のところ、いくら親身になって心配しても、当事者にしか痛みはわからないものだけど、それでも何か話すことによって、人は癒されるんだと、この映画は静かに、しかし力強く観ている者に語り掛けてくれます。 ストーリーも秀逸ですが、随所に出てくるNYのロケーションと、バックに流れる70年代、80年代の音楽も、この映画をとても温かい“ヒューマンドラマ”に仕上げている重要なエッセンスです。洋楽ファンの皆様は、必見ですよ。
全16件を表示