アメリカン・ギャングスターのレビュー・感想・評価
全43件中、1~20件目を表示
【”ブルーマジック”ベトナムから純度100%のヘロイン供給ルートを独自に開拓し、既存のマフィアにダメージを与えた男と、腐敗する警察の中で一切賄賂を受け取らない刑事との熾烈な争いを描く逸品。】
■1968年。ハーレムを仕切るギャングのボス、バンピーに15年間仕えてきた運転手のフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)は、ボスの死を機に家族を集めて独立する。
そして、東南アジアの麻薬の密輸密売を手掛け、マフィアも一目置く麻薬王へとのし上がる。
一方、一切マフィアから賄賂を受け取らない警察官、リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は、今までにないクレバーな男フランク・ルーカスへの追及を、その清廉さを認められ彼を追い詰める特別麻薬取締局にスカウトされ、始めて行くのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・デンゼル・ワシントン演じるフランク・ルーカスが、尊敬するボスバンピーの死をきっかけに、既存のマフィアと手を組む事無く、単身ベトナムに渡り、現地で麻薬製造を行う男と合意し、それまでの麻薬供給網や、混ぜ物をしていた麻薬に対し、純度100%のヘロインを”ブルーマジック”として、捌き始め成功を収めるシーン。
フランクは、それまで貧乏な生活をしていた一族郎党を立派な屋敷に呼び寄せるのである。当時。黒人が成り上がる方法だったのだろう。
・ラッセル・クロウ演じるリッチー・ロバーツが、職務に熱心過ぎて、妻子と別れる事になるシーンも、何だか皮肉である。
だが、それだけリッチーの麻薬撲滅と、腐敗する警察組織改編の思いが強かったのだろう。
・リッチーがフランクの麻薬輸入ルートを、ベトナム戦争時の兵士の輸送機だと見破るシーンなども、緊迫感が強く、その事実が明らかになった時のマスメディアの怒りの矛先はフランクだけではなく、腐敗した警察組織にも向けられて行くのである。
■今作は、全編緊迫感が溢れているが、特にリッチーが執念の捜査で、フランク・ルーカスが大量の麻薬を子袋に詰めるアパートの一室に踏み込むシーンと、リッチーがフランクに対して警察内部の汚職警官、刑事達を洗い出させるシーンは見応えがある。
次々に警官が摘発される中、フランクに寄生虫のようにたかっていた特別麻薬捜査官のトルーポが拳銃自殺するシーンも、何が悪で何が正義なのかという、リドリー・スコット監督の問いかけにようにも思える。
<今作は、ベトナムから純度100%のヘロイン供給ルートを開拓し既存のマフィアにダメージを与えた男と、腐敗する警察の中で一切賄賂を受け取らない刑事との熾烈な争いをリドリー・スコット監督が描き出した逸品なのである。>
これが事実に基づく話というアメリカ🇺🇸の闇。 薬と汚職まみれ。やば...
80点 デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ主演映画
大体全てがいいのに何かが物足りなくて、無難な映画
リドリー・スコット監督
実録犯罪ドラマ。60年代末から70年代初頭にかけてのニューヨーク・...
デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの2大スターがガチンコ対決...
デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの2大スターがガチンコ対決!
イメージとしては善玉と悪玉が逆のような2人と感じてましたが、ラッセル・クロウの方は悪玉コレステロールが溜まってきたのか、ちょっとブヨブヨ感が漂っていました。その鑑賞前のイメージのせいなのか、デンゼル・ワシントンの性格は悪人には似つかわしくないような・・・だけど、平気で人を殺しちゃったりします。
1968年のニューヨーク。黒人ギャングのボス・バンピーが亡くなり、運転手や集金係をやっていたフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)が跡目を継ぐ。このバンピーはスラム街でも人気ある存在であり、スーパー、マクドナルド、ディスカウントショップが従来の商店にとって代わる様を嘆くところも人間味あふれるところです。折しもベトナム帰還兵の間で麻薬が蔓延していたこともあって、麻薬ルートを牛耳ることも必要悪なのか・・・考えさせられます。
頭のいいフランクはそのベトナムに目を付け、純度の高いヘロインを密輸します。当時の麻薬捜査官は腐りきっていて、売人から押収したドラッグに混ぜものをして、粗悪品を売るという汚職がまかり通っていたのです。そうした警察の汚職を憎み、自らは押収した100万ドルの現金をネコババすることもなく持ち帰ったりする清廉潔癖な刑事リッチー(ラッセル・クロウ)が登場。2人のドラマが絡み合うことなく同時に展開していくドラマです。
兄弟・いとこがとても多いフランクは家族親族を大切にする男。そして、筋の通らない悪人を冷酷に殺す男でもある。一方のリッチーは公務では正義を貫き麻薬ルート解明に奮闘するものの、私生活ではだらしないところもある(性技を貫いてた?)のですが、アメリカの司法試験を目指すところなど、なかなか面白い男。この2人がなかなか直接対峙しないことも飽きることないし、とてもスリリング。
クライマックス。教会前のにらみ合いは映画史に残るかもしれないほどしびれるシーンだ。やっぱりカッコいいな~などとホレボレしつつ、その後の裁判の事前聴取には爽快感をたっぷりと味わえました。テロップをじっくり読むとにやりとしてしまうかも・・・
正義は勝つ
頭のキレる悪党とバカまじめな警官。 豪邸に住む大家族と安月給のヤモ...
全43件中、1~20件目を表示