アメリカン・ギャングスターのレビュー・感想・評価
全58件中、41~58件目を表示
私は、これ好き。
アンタッチャブルに並んだ。
「麻薬」と「酒」。
「フランク・ルーカス」と「アル・カポネ」。
「リッチー・ロバーツ」と「エリオット・ネス」。
対象は違えど、「アメリカンギャングスター」は「アンタッチャブル」に比肩する作品だと、観終えた後に感じた。
アンタッチャブルが、エリオット・ネス率いるチームを主眼に置いた構成に比べると、あくまで本作は主役のフランクとリッチーに焦点を絞っている。
これを善しとするかは判断の分かれるところだけれど、お互いの人物像を深く掘り下げることが出来たので僕は好意的に受け止めてます。
フランクのファミリーの描写が豊富なのに比べ、麻薬捜査班側のチームメンバーの人物像は貧弱であることが否めないものの(あくまでリッチーを掘り下げる)、それを入れると上映時間がとんでもないことになってしまいそう・・・観たかったけれど。
デレクターズカットであるかもしれないかな!?
展開に関しては、静かな立ち上がり。リドリー・スコット監督らしくない(笑)大人な演出で今後のストーリーはどうなっていくんだ?という予感たっぷり。ダメな人はここで脱落かな・・・。
リッチーとフランクの初対面のシーンはアンタッチャブルで言うと「狙いは?」「完璧です」の乳母車シーン並みに興奮しました。
顔で、台詞無くして、お互いを語るシーンはこの二人だからこそ出来たのでしょう。
「思い貫くこと」だ!
「事実は小説よりも奇なり」などと耳にするが、思いが
導く事実にはこれが当てはまるものだろうか?アメリカ
ン・ギャングスター:American Gangsterというタイ
トルに、当初は血なまぐさいマフィアの抗争を描いたス
トーリーかと想像した。劇中に登場するファミリーはイ
タリア系だの黒人系だのと、過去のギャング映画(特に
ゴッド・ファーザーあたり)からあぶり出されたかのよ
うな面々。それはいつしか物語の単なる過程でしかない
ことに気がつく。この映画、実はとても大切な定義をい
くつも隠し味として持っている。リドリー・スコット:
Sir Ridley Scottという巨匠は、アクションやリアリ
ティを描くことよりも、いつしか人々が見失いがちな定
義に意味を見出している監督なのだろう。名作「ブレー
ドランナー」でのSFの姿を借りた別物な感覚を、何とも
言い難い本質を、再び垣間見た気がする。
2人の主人公の物語が、後半まで一切交錯することなく
進行する。2人のシーンは入れ替わり立ち替わりの連続
だが、特殊な仕掛けはなく、混同するようなことはない。
ごく自然に彼らの動向は明示されているから安心である。
一人はハーレムを拠点とした黒人マフィアの成り上がり。
デンゼル・ワシントン:Denzel Washington 扮する質
素で信望の厚い人柄が、時として非道さも放つ。頂点に
立つ者の魅力が凝縮されている。常識をも覆す特化型ビ
ジネスプランを考案し、その実現の為には自らもリスク
を冒して邁進するあたりが高得点。70年代に頭角を現す
アジア(電化製品、ディスカウントストアの台頭、そし
てベトナム戦争の行方からヒントを得る)の市場に目を
向け、すかさず行動に移る。自分の思いに従った時、そ
こが毒蛇のいるジャングルだろうが何だろうが、突き進
んでしまうのだ。人間を突き動かすもの、それは本当に
「思い」なのだな・・・と感嘆させられる。そして家族
や周辺の人々への愛情や、個人としての自信、行動力、
どこをどう取っても完璧である。ただし彼は白昼堂々と
人を撃つ悪人ではある・・・
一方、ラッセル・クロウ:Russel Crowe扮する刑事。
家族崩壊、女癖、とにかくトラブルを抱えた現代人だ。
法廷の控室でも担当女弁護士とヤッテしまう奴・・・節
操無いキャラだ。うだつの上がらない少々短気な男だが、
彼の中にも「思い」が人一倍強く窺える。周りがどうあ
れ、他人が何を言おうとも、汚染されないものを一つだ
け隠し持つ。それは常に正直であり続けること。汚職の
誘惑には絶対屈服しない。偽善を許さぬ心ゆえに理解さ
れにくく、周りとの衝突が絶えないという環境下、そこ
からの脱出を人知れず考え実行していく地道さ・・・節
操は無いが、実は生真面目な彼の魅力に親近感を抱ける。
暗黒の世界で頂点を目指した麻薬王、正義感だけを武器
に追求する刑事、この図式が決してフィクションではな
く実話だというのが興味深い。激しいアクションはほと
んど無くストーリーは長めだが、飽きることがなかった。
2人の「思い」が時間の経過とともに発展していく描写
や、70年代という設定へのこだわり、小道具の扱い(コ
ーヒーカップ、クリップボード、写真などがさりげなく
も印象的)には、是非注目してほしい。後半になり、お
互いが初めて顔を合わせる場面から、話は更なる方向へ
進行する。善と悪でありつつも、この2人には共通項が
あり、お互いがそれを認識しあう。
周りから白い目で見られようが
煙たがられようが貫くことの意義は忘れない。
絶対に振れたりしない。
人間の最終奥義、それは「貫く」ことだ!
「事実は小説より奇なり」とは、忘れ去られた基本に忠
実な者が「思い」を実現させてしまい、その事実に驚く
世間の様子に過ぎないのかもしれない。
チョット構成やストーリーラインを絞り込めていないじゃあないかと思います。
デンゼルワシントン、ラッセルクロウ、今回はピッタリのはまり役でした。巨匠スコット監督だけに、ブラック・レインに繋がるデンジャラスさと重厚感はありました。
ただスコット監督にしては、チョット構成やストーリーラインを絞り込めていないじゃあないかと思います。、
おそらくスコット監督が悩んだ要因として、この作品が実話に基づくからだと思います。
忠実に描けている反面、その分つまらなくなったです。実話のリアルティを追及すると、さすがにそう簡単に登場人物を殺して場面を盛り上げることは、スコット監督にもできないわけなんですね。
盛り上がりは最後の摘発シーンになるのですが、そこまでの経過は、はっきり言って「長い」「冗長」でした。上映時間も150分もあります。前半なんか凄く眠気に誘われてしまいました。
その点では、伝記物の映画にありがちなように時系列に沿って、エピソードを詰め込んだ作りに陥ったこと。そのため時間が収まりきれなくなって、無理無理編集した結果、中途半端な作品になってしまったということなんだろうと思います。
この作品の要素として、次の要素がありました。
【サクセス】まず一介の暗黒街のボスの運転手に過ぎなかったフランクがボスの死後、瞬く間に麻薬王に駆け上がっていくサクセスストーリーの光の部分とその麻薬のために命を落とす人たちの影の部分の対比。
【葛藤】捜査上差し押さえた大金も正直に報告してしまうほど潔癖症な刑事リッチーの孤独。そして仕事にのめり込余りに、別れた妻と子供の親権を争う葛藤。家族との絆を重視するフランクと、家庭が壊れているリッチーの関係は皮肉でしたね。
【バイオレンス】刑事リッチー率いる特別麻薬捜査班とフランクの麻薬密輸組織の攻防。
【ドキュメント】時代背景として、ベトナム戦争期間中全米が汚職と麻薬にまみれていたか。
【正義】リッチーとフランクのコンビと汚職にかかわる麻薬捜査官・警察・軍部との戦い。
以上5つの要素があったもののスコット監督はその中のどこに的を絞ったのかがよくわかりませんでした。この作品が、今年のベストワン作品なんてメディアの評価はあてになりませんね。評判ほどではないですよ。
ただ孤独な捜査官として、ラッセルクロウは魅せてくれましたよ。
あと冒頭人がゴミように殺されますので、さすがにR15指定作品でした。
ラストで二人の間に友情が芽生えるところまで描けていれば、もっと感動できる作品になっていたのに、時間切れアウトでした(^^ゞ
●この作品を見た方へ
エンドロール後に、何か締めのシーンがあったのならぜひ教えてください。
ギャングの品格。
リドリー師匠の描く、ギャング映画。と聞けば、
なんだか独特な映像美に溢れたスタイリッシュなドンパチを
連想したくなるモンですが、とっても地味で品がありました。
副題として「ギャングの品格。」なんてつけたいくらい(爆)
実話がベースとなったドラマを、じっくり堪能できるので、
派手なアクションや虐殺シーンがほとんどなくても楽しめます。
実際のギャング(アメリカンなんてつくとすごく派手に思うが)
って、こんな感じだったんじゃないのかな。
もともとハーレムを牛耳っていたボスの運転手だった主人公。
そのボスの生きざまを通して学んだことを、金儲けに使ったと
いう話ですが、なにしろ頭がいいので捜査線上に浮かんでこない。
…まさか、黒人にそんなことが!?というレベルでしょうかね。
ハーレムの貧民も抱き込んで、まんまと麻薬王まで上り詰める。
で、もう一人の主人公・刑事なんですが、小汚い風貌と私生活^^;
のワリにものすごい正義感!?に溢れたヒトで、そのうえ努力家。
黙々と司法試験を受けるための勉強に励んでいたりします。
腐敗した警察内部を、ある一件で一斉に敵に回してしまった彼は、
薬漬けの相棒にも去られ、やったるで!と黒幕逮捕に燃え始める。
この二人が早々に絡むのか…と思ったら大間違いで(汗)
後半の後半、ほんとにものすごく後半戦で^^;一気に共演します。
だってデンゼルが頭いいもんだから(汗)まったく尻尾を出さず、
(ホントこれを見ていると、ハリウッドがすごくまぬけに見える)
人間、規則正しく地味に生活するのが一番!健康には早起きさ!
なんて思っちゃいますね。なんでギャング映画が健康推進を…?
いやしかし…。教えられるところがたくさんありました。
ファミリーファミリーというけれど、身内を大切にあつかう反面、
礼を軽んじる他人は平気で街中で撃ち殺す。怒鳴る。殴る。蹴る。
普段おとなしい人間ほどキレると怖い!といいますが、
デンゼルがやるとこれまたすごーく怖い(T_T)奥さんもビビるわぁ。
上り詰めた人間には恨みも多く、上手くいっていた密輸も戦争が
終結に向かうにつれ順調にいかなくなってくる。
そのあたりでそろそろ尻尾を掴み始めていたラッセル軍団(爆)に、
徐々に徐々に追い詰められていくデンゼル…。
すごく面白かったのは「地味」をモットーに掲げていた彼が、
唯一初めて大衆の面前で「派手」なコートを着てしまったこと!!
あれはどう見ても目立つわー。だってハリウッド万歳!柄ですもん。
ともあれ。。
後半、やっと二人が絡む法廷&取調室のシーン。
たったあれだけの絡み(本編に対しての)でも観応えが十分!あって
余裕綽々のデンゼルの笑みが一瞬にして変わるところ、
ラッセルが掲げていた目論見が実はなんだったか、それが判明し、
のちに警察官一斉検挙…に進むあたりでは笑みがこぼれてしまった。
もちろん賛否が分かれると思いますけどね~あのラスト。でも事実。
すべての正義が為される場所など、どこにもなかったってことか…。
完全無欠の人間がいないのと同じ…?
なんか自分の人生を見ているようですわ(^^ゞ
(正義は為されずとも大義は果たした師匠!映画界の黒幕は誰?^^;)
starじゃないのsterなの
2時間40分という長さに苦痛を感じさせない映画です。
1970年代初期のニューヨークの実在した人物のお話です。
ハーレムを仕切るギャングのボスに15年間仕えてきた運転手のフランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)は、ボス亡き後、誰かに使われる人生から抜け出すことを誓い、一匹狼として生きることを決意する。
ベトナム戦争の軍用機を利用して東南アジアの麻薬を密輸するという麻薬の新しいビジネス・モデルを築き上げることで暗黒街のアメリカン・ドリームを達成していく。
また、ニュージャージーの警察に所属する刑事リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)は腐敗がはびこる警察内で、孤立しながらも麻薬ルートの解明に乗り出す。
ニューヨークを中心に広がりをみせる“ブルー・マジック”という純度100%のヘロインのルートを追うのだが、なかなか新しい麻薬ルートの正体を掴む事が出来ず、更にニューヨークを仕切る悪徳刑事トルーポ(ジョシュ・ブローリン)に邪魔をされてしまう。
成功し、美女を妻にし、ファミリーを向かい入れるフランクだったが、フランク・ルーカスにも圧力を加える悪徳刑事トルーポ、他にもフランクの利権に群がる悪者達、、、命を狙う者達、、、、
ほんの気の緩みからリッチー・ロバーツ刑事に正体を掴まれるフランク、、、
そしてベトナム戦争の終結と共に、ヘロインの仕入ルートを失ってしまう、、、
焦るフランク、追いつめるリッチー、、、、
アカデミー賞候補という噂に納得の秀作でした。
フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)の成功に伴う、緻密さ、優しさ、非情さ、行動力など、見応えのある内容と演技力でした。
なんだか久々に、しっかりとしたアメリカ映画を観たような気がします。
麻薬王と刑事の両方をしっかり描く為には、2時間40分という時間が必要だったのでしょう。
実話をベースにしているので、終わり方にちょっと不満は残りましたw( ̄▽ ̄;)w
映画として、あの終わり方は物足りない、、、、それまでがスリリングだっただけにね♪♪
実際の話としても、良いのかあれで!
麻薬王だぞ、殺人者なんだぞ!
まったくアメリカって国には、驚かされますね〜Y(≧σ≦)Y!!
ちなみに、「アメリカンギャングスター」のスターはstarではありません。
「American Gangster」が原題です。
つまりsterなんです。
「アメリカのギャングの一員」であって「ギャングのスター」ではないのですね(≧◯≦)ゞ
小悪党の吊し上げで満足してちゃいかんです
興味深い題材を娯楽色豊かに堅実に映画化している。それだけでも十分楽しめる。ラッセル・クロウ扮するリッチー・ロバーツという刑事の人物像も面白い。
惜しむらくはデンゼルの役作りが単調でフランク・ルーカスという人物の特異性が出せなかったこと。ここでのルーカスは他の映画でよく見るようなクレヴァーな犯罪者像の域を全く出ていない。
また、小悪党(悪徳刑事)を吊し上げて観客にカタルシスを与えようとする構成にも疑問が残る。どう考えてもルーカスの麻薬密輸と比べたらケチでチンケな罪だ。こんなすり替えでルーカスを少しでも良い方に見せようなんて所詮はカタにはまった娯楽作か。
撮影や美術にも物足りなさを感じた。
よかったけど・・・
久しぶりに面白い映画を見たな~
静かに燃える男たち
時間すら忘れる
貫禄たっぷり
2大オスカー俳優が激突!…といっても意外と2人が顔をあわせている場面が少なく、長い時間をかけて2人がやっと初対面!という場面でも、賛美歌が流れる教会で…というわりとベタな演出があっても、あまりカタルシスがなく。ただ、それでもさすがリドリー・スコットにデンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウという組み合わせなだけあって、貫禄たっぷり。2時間半の長丁場ですが、それはあまり気になりませんでした。銃撃戦も迫力満点。
これぞ古き、良き?、アメリカ。
1960年代末期から1970年代前半に掛けて、ニューヨークの麻薬ビジネスを仕切った一人の黒人マフィアに関する話。実話である。
デンゼル・ワシントンの”悪役”姿が珍しいです。”悪役”と言っても、大物ギャングなので、”やり手の実業家”と言う見た目ですが、人殺しも躊躇せず実行すると言う冷酷な一面も見せています。逆に、ああ言うことを実行できるから、裏世界でのし上がれるのだと思います。対する刑事役は、ラッセル・クロウ。こう言う物語の刑事にありがちな、家庭生活は崩壊している刑事です。賄賂や脅しにも怯まない、骨のある刑事を演じています。
この映画の背景には、ベトナム戦争と中国国共内戦が影を下ろしています。ベトナム戦争では、米軍兵士への麻薬汚染が問題になっているのですが、それが無ければ、デンゼル・ワシントン演じるフランク・ルーカスは、麻薬を入手できなかったでしょう。また麻薬は、中国国民党の残党がタイ・ビルマ・ラオスの奥地で経営している麻薬工場から入手して、米軍輸送機により米国内に持ち込むと言う大胆不敵な手口。これにはビックリです。ちなみに、この麻薬工場で、中国国民党は活動資金を賄っていました。
あと、もう一つ映画の背景にあるのが、警察の腐敗。ラッセル・クロウ演じるリッチー・ロバーツは、ニュージャージー州の刑事なのですが、対岸のニューヨークの麻薬捜査局の刑事たちは腐敗しきっていて、賄賂を取ったり、麻薬を横流ししたりと、悪行三昧。まぁ、ネタバレをしてしまうと、リッチーに逮捕された後、フランクはリッチーによる悪徳刑事逮捕に協力しています。もっと言うと、この事件の後、リッチーは刑事をやめ、弁護士に転進しているんですが、その第一号依頼者はフランクと言うオマケ付き。
157分と言う結構長い映画ですが、物語に飽きません。見応えのある映画です。良くも悪くも、麻薬ビジネスが世界規模で動かされていることが良く分かりました。
想像以上に単純
マフィアものとくればゴッド・ファーザー的なものを想像するだろうが、この映画はちょっと違う。想像以上に単純で、暴力シーンも当然あることはあるが、それほどしつこくない。
その上、アメリカのハーレム事情を知らない日本人には、ちょっと付いて行けない。つまり感情移入が今ひとつ。
おまけに実話なもんだからありえないようなどんでん返しでスカッとすることも無く、なんかこんなもんかな、って言うレベルで終わってしまう。長いし。
ただ、これまでのシチリアマフィアではなく、黒人が、しかも米軍の輸送機をどうどうと使って麻薬を密輸、売買していたという事実事態が驚愕であり、また、汚職にまみれた警察の内部というのも事実であったとすれば度を越す酷さだ。
このノンフィクションシチュエーションが全てを牽引していく。
ひとつの時代を描いた作品としては完成度も高いし、二人の名優の演技も安心して見れる。
しかし、前述したとおり長い割には単純で、結構拍子抜けな終わりを迎える。
もっとカットしていいシーンあったと思うけどなぁ・・・ちょっと残念。
テレビショッピング?
1968年のニューヨークから始まる麻薬に体を張った男たちの物語。ひとことで言うと非常に熱い男たちだ。
デンゼル・ワシントンがディスカウントショップで売られてる「ソニー」やら「トウシバー」なんかのテレビを見て、「そうじゃん!中間業者抜いて現地から直にヘロイン輸入すれば安く上がるじゃん!」というトーカ堂の北社長と同じことを思いつく。その途端、次のシーンではいきなりタイの栽培農家へ行ってしまう。ワンシーンで何千キロも移動するこの行動力はビジネスマンたちに見習ってほしいくらいだ。で、森進一そっくりの農場経営者と契約を結び、ベトナム戦争で駐留していたアメリカ軍の知り合いとも輸送契約を結んでしまう。なんと、2倍の品質のヘロインを通常の2分の1の値段でご提供!はい、今回の商品はヘロイン「ブルー・マジック」です!
やっぱりどう見てもテレビショッピングにしか見えない。(しかも彼が一番重要視してたのは「ブルー・マジック」というブランドの信頼性。後々純度の低いヘロインをブランドを偽って販売していた男に激怒するシーンまである。)
まあそのデンゼル・ワシントンをラッセル・クロウが追いかけるって話ですが、全体が長い。人によっては疲れてしまうと思います。だってラッセル・クロウが「そうか!ブルー・マジック売ってたのってデンゼルなのね!」ってところまで1時間半くらいかかります。もうね、早く気付けと。つかキューバ・グッティング・Jr.って出てこなくてもよくね?もっと短くしようよ、リドリー。
つらつらと面白みポイント書いてきたんですけど、実際は全体通して飽きることはなく興奮し続けてしまう。おそらく主人公はデンゼルね。でも悪徳警官は「これでもか!」ってなくらいにデンゼルをいじめるし、ラッセル・クロウもじわじわと追い詰めていく。デンゼルかわいそう。
テレビショッピング方式で2億ドル以上の富を得たデンゼル・ワシントンとジョン・マクレーン並に人生上手くいかないラッセル・クロウは最終的にどうなるのか!デンゼルはつかまってしまうのか!そして二人はいつ競演するのか!(二人はなかなか同じシーンに出てきません。)そこらへんをお楽しみください。
あ、最後にこの映画について。万が一寝てしまっても大丈夫ですよ。銃撃があるたび大音量の銃声が響き渡りますのでそのたび起こされます。隣にいた友達がそうでした(笑)
全58件中、41~58件目を表示