「ハイブリット感」アメリカン・ギャングスター Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
ハイブリット感
麻薬王の栄枯盛衰と警察内部の汚職事件と戦う刑事という映画二本作れちゃいそうな二つのテーマを両方含んでいるというかなりボリューミーな映画。 だから二時間半越えというやや長めの上映時間もむしろかなりタイトにまとめた方と言えるかもしれないし、実際長いと感じることは一切なかった。下っ端から麻薬王までのし上がって行くストーリーはゴッドファーザーっぽいけど、ちょっと軽率でお上りさん気味な弟の重たくなりすぎないテンポ感はグッドフェローズっぽくもあったりして、まるで両映画のハイブリットみたいで面白かった。そして結果としてこの両傑作との比較に耐えうるだけの上質な映画に仕上がっていると思う。主役二人の演技は、デンゼル・ワシントンの紳士的でありながら冷徹さも併せ持ってるという貫禄がビンビンにでてるし、ラッセル・クロウの男臭い仕事命っぷりもよかった。ただ強いて言えばこの主役二人が、顔を合わせないまでも互いを強く意識しあうきっかけになるようなシーンが映画の中盤の時点で一つあった方がラストの二人の関係によりグッと来たような気がする。 まぁ実話ベースの話だからその辺は事実に忠実に再現してるのかもしれないけど。
ただこの主役二人のモデルになった元麻薬王と刑事の二人は今ではめちゃくちゃ仲が良くて、この映画のスーパーバイザーも二人で仲良くやってるっていうから面白い!
コメントする