シンガポール珍道中

劇場公開日:

解説

「アラスカ珍道中」「南米珍道中」と同じくビング・クロスビー、ボブ・ホープ、ドロシー・ラムーア共演の笑劇で、道中シリーズの第1作(1940年)である。ストーリーはハリー・ハーヴェイが執筆し、「南米珍道中」「モロッコへの道」と同じドン・ハートマンとフランク・バトラーが共同脚色し、「ブルースの誕生」のヴィクター・シェルツィンゲルが監督し、撮影にはウィリアム・メラーが当った。助演は「カナリヤ姫」のチャールズ・コバーン、「南米珍道中」のジェリー・コロンナ、「栄光の都」のアンソニー・クイン、ジュディス・バーレット等である。

1940年製作/84分/アメリカ
原題または英題:Road to Singapore
配給:セントラル
劇場公開日:1950年5月2日

ストーリー

船会社の社長マロンの息子ジョッシュは、父の命令通り副社長室に納まって居られず、親友エイス・ラニガンと2人連れで、貨物船で世界一周した。そして故郷の港に舞い戻ると、2人共それぞれ父親から身を固めろと命令され、仕方なくジョッシュは愛しても居らぬグロリアとの婚約披露宴に出席する。席上エイスと示し合わせて、大騒動を演じた挙句、2人はまたぞろ旅烏の身となった。流れ流れてシンガポールの近くのある島に上陸した2人は、そこの唯1軒の酒場で、島の娘ミーマの踊る姿に魂を奪われた。ミーマと一緒に踊っていた島の与太者シーザーが、2人に難くせをつけたので大乱闘となり、2人は首尾よくミーマを連れて姿を晦ます。翌朝2人は、ミーマが2人の財布を失敬していなくなったのを、地団駄踏んで口惜しがっていると、彼女は食糧を買い込んで戻って来た。シーザーが後見人という地位を利用して何かと束縛するのを嫌ったミーマは、進んで2人と共に協同生活を始めることになる。2人は互いに隙を見ては彼女の御機嫌を取ったが、旗いろは兎角エイスの方が悪かった。原住民の祭の夜、ロハで満腹するために2人は体を原住民のように塗り、中に紛れ込む。ところが愛嬌を振り撒きすぎたために、ジョッシュは島の娘の1人と結婚したことになってしまう。息子の所在を突き止めたマロン氏は、グロリアを連れて現われたので、ミーマは憤慨してエイスに好意を見せる。ジョッシュは仕方なくグロリアと共に島を去ったが、ミーマはエイスを口説いて後を追い、シンガポールの街角でジョッシュと再会した。そして彼の首っ玉にミーマが噛りついたので、形勢は3転し、エイスは悄げてしまい、ジョッシュは大ニコニコとなった。

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