風の前奏曲のレビュー・感想・評価
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ラナートの美しく、力強い奏
タイの伝統楽器“ラナート”(木琴)。
その国民的奏者のソーン・シラパバンレーン師をモデルに撮ったタイ映画。
優しいラナートの音色が吹き抜けてく素晴らしい感動映画!
クライマックスの“帝王”クンインとのラナート・バトルは目がグリグリ。
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タイの伝統的木琴楽器ラナート
こんな楽器は知らなかったけど、ハンモックのように吊った木琴。なんとなくチューニングが狂っているような気もするが、倍音に忠実な純正律なのだろう・・・こうした伝統的な音もいい。
19世紀末、幼いソーンの兄も有能なラナート奏者だったが、妬みにより殺されて音楽を禁止されるが彼の才能は両親の心をも動かした。
映画は青年期の修行時代と、1930年代。クンインという強力なライバルの出現によって苦悩するソーン、そして宮廷内での協演まで続く。そして師と呼ばれるに至ったソーンが日本軍に侵略されつつある戦時下。戦争があっても音楽を禁じえない精神的な部分が感動的。
二つの時代が交互に描かれるという流行の構成だけど、真面目に作ってあるところがいい。だけど幼馴染との交流がいまいち弱い。幼馴染の息子が弟子入りするなんてのはもっと後半のほうが効果的なんだろうな。
伝統を重んじるテーマではあるが、息子が持ち帰った西洋のピアノ。死に伏すベッドの上で二本指の手ぶりが西洋の音楽も受け入れる寛大さを表してるんだと思う・・・
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