ファイナル・カット(2004)のレビュー・感想・評価
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これはなかなか面白かった。 SFの設定はまず受け入れないと話に入れ...
これはなかなか面白かった。 SFの設定はまず受け入れないと話に入れない。 近い将来、人の脳にチップを入れて記憶を映像として 残すことができる。 そのチップを20人に1人がつけている。 死後、そのチップを取り出して映像化された記憶を編 集し、追悼上映会と称し死者の冥福を祈る。 主人公はその編集者。 もちろんそこには道義的に反対者がいて、反対運動を 繰り広げ、話の筋に関わってくる。 SFとは言うもののその設定以外にその要素は無く、ア クションも無い。 非常に淡々と進んでいく。 主役のロビン・ウィリアムズ演ずるアランも行動を起 こす理由は完全な自己防衛。 偶々編集していた人の記憶の中に、幼少時に殺しちゃ ったかもしれない人に似ている人が出てきて、それが 本人か確認するための行動。 そこに、その記憶の持ち主が反対派が狙っている人だ ったりというのが絡まり展開していく。 記憶は誰のものか。 編集者という人がいることで、当事者間のものだけで はなくなってくる。 その取捨選択が編集者の役割。 編集者が垣間見た故人の記憶、それが編集者個人の記 憶になることでサスペンスが展開していく。 所々にもっとやりようがあるだろうにと思われる部分 は散見されるが、それなりに面白かった。 彼のファイナルカットには何が写ったか。
結局……
話としては、特に難しいことはないです。
ただ、この世界のキーとなる「記憶」ですが。
作中、記憶チップの「欠陥」を見せるシーンがある。
とても神秘的な、白昼夢、夢、幻想といった映像。
主人公は、自分を縛り続けた過去を、自分にチップが入っていた事を知って見ることに。
そこで、彼は記憶間違いしていたのだと気づく。
(ここに至るまで、冒頭でちょっとした伏線的な会話があるのですが)
ここで、さっきの「欠陥」を見せるシーンがふと蘇る。
それって本当の記憶なのか?
もしかして、本人が強く意識しすぎたが故に、欠陥として出てるのでは?
でも実際お墓でペンダント置いたりしてるシーンあるので、こっちが現実なんですが。
なんか「気持ち悪い」感じがすっごい好きです。
疑心暗鬼といいましょうか。
しかし、ラストカット。
なんか腑に落ちないところがありますね。かなり。
でもまぁこういう終わり大好きなので、いいんですが。
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