劇場公開日 2005年9月17日

亀も空を飛ぶのレビュー・感想・評価

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4.0嘘つきと予言者。観ている者はすべて予言者となる・・・

2019年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 サダムの圧政に苦しめられてきたクルド人の村。大人たちはアメリカに期待をよせている。戦争によって独裁者サダムを倒し、クルド人を開放してくれることを夢見ているのだ。所詮、それははかない夢か妄想か、米軍という独裁者に取って代わるだけのことだということなど思いもよらなかった。だから情報が欲しい。外国のテレビ番組を見る事ができれば、情報を仕入れることもできるだろうと“嘘つき”サテライト少年に一縷の望みを託す・・・  だけど、やっぱり茶目ッ気たっぷりのウソをつくサテライト。ハリウッド風の翻訳ギャグでも大活躍。そんな彼にも特技がある。村の少年に対する統率力と地雷売却の交渉術だ。もう村は彼の存在無しではやっていけないくらいの存在にも思えるのです。そして彼は恋をする。難民の少女アグリンだ。彼女には地雷によって両手のない兄と目の不自由な子供がいるので、周囲の方からも彼女の気を引こうと努力するのです。  両手のない兄と亀との共通点。意外な伏線、赤い金魚。弟だと思っていた子どもが実は・・・といったストーリーにも重く切ない戦争の犠牲を描写していました。そして地雷とともに生きていかねばならないイラクの子どもたちのリアリティには胸がしめつけられる思いになりました。

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kossy

3.5出来はB級、ただし見る価値あり

2008年10月5日

悲しい

怖い

難しい

実際にイラクという軍事政権下だった国で生活していたイラク人がつくった、内部告発映画でございます。 この映画のポイントは、軍事政権で生活する庶民がどのような虐待を受けてきたかということ。「ランボー 最後の戦場」と似ています。しかし、改めて書きますが、これはイラク人がつくった映画です。そして、それだけで価値を与えるには十分です。(例外は、その監督が実は成金主義の偽善屋さんだった場合のみ。) 他国の干渉、戦争、大儀について考えさせられた作品です。イラク戦争の成否を本当に決めるのは、内部で虐げられていた人々だと思いました。

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あんゆ~る