「愛と記憶の物語」50回目のファースト・キス FormosaMyuさんの映画レビュー(感想・評価)
愛と記憶の物語
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メインテーマは愛ではなく記憶。ジョン・ロック以来哲学的に論じられてきたテーマ。人間にとって記憶がパーソナルアイデンティとしていかに大切かが分かる作品。
作中に出てくるゴールドフィンガー症候群は実際の病気ではないようで、よくできた思考実験の装置です。恋人の思い出が毎日眠りを経る度に失われるという、本当にありえたならば耐えられないような状況を、ビデオテープ(古い!)を使って記憶を共有することで克服するという筋立て。
人間が人をただ見た目だけで判断するならば主人公のプレイボーイにとってはこれほど都合の良いつかの間の相手もいないと思いますが、彼がそれ以上(記憶の共有)を相手に求めることで人間の愛と記憶の重要なつながりを示しています。実際には無理と思いますが、このハッピーエンドは人間の愛の一つの理想なのでしょうね。結構感動します。
但し、作中にはお下品な表現もたっぷりなので大人になってから見たほうがいいでしょう。
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