「久しぶりに観ると、粗さが目立つ作品だった。」バタフライ・エフェクト タブローさんの映画レビュー(感想・評価)
久しぶりに観ると、粗さが目立つ作品だった。
この映画のDVDがリリースされた当時高校生だった私がドハマリしたSF映画。
当時はDVDが擦り切れるほど繰り返し鑑賞し、生涯の一本だと思っていたころが懐かしい。
ところが、10年ぶりくらいに再び観てみたら当時は気づかなった設定の粗さが少し気なった。
例えば、エヴァンが刑務所に行った際に過去にタイムリープし手に傷を作ってルームメイトの囚人に聖痕として見せるシーン。あのシーンはタイムリープして過去を変えることで世界戦を移動しているのはエヴァンだけであり、あのルームメイトは移動してない。そのため、ルームメイトの視点からはエヴァンの手には初めて会ったときからずっと傷があることになるため、突然手に傷が現れる、といったことは起こりえない。
こういった細かいSF的な設定や現象が少々粗い印象を、あらためて見たら感じてしまった。
低予算映画であるため、全体的にB級映画感も漂っている。こちらは鑑賞当初から感じてはいたが。
結局この映画は、ラストシーンとそこで流れるOasisの「Stop Crying Your heart Out」が私の評価に大きく影響していたように思った。
こんにちは。外野から申し訳ないのですが、私の解釈を書かせて貰えませんか。
恐らくですが映画製作時点(2004年)では世界線やマルチバースなどの概念が一般的でなかったのではないでしょうか。
作中は1本の時間軸で構成要されていて、改編した過去は『過去の改編した時点から現在まで』全体に反映するのではなく『過去に戻った時点(現在)に過去の改編が集積して』反映されるような感じかと……。分かりにくくてすみませんが、『LOOPER(2012年)』で過去の自分が拷問された際、現在の自分に徐々に古い傷跡が浮かび上がった感じかと思います。もしそれまでその傷があったなら、驚いたりしないでしょうから。
古いSF映画はその時点での文化が見えて面白いですよね(『バックトゥザフューチャー』でハイテク通信機に長いアンテナが付いてたり)
バタフライ・エフェクトはどんどん取り返しがつかなくなっていく感じがハラハラして良い映画ですね! 私も大好きな映画です!