生命の神秘

劇場公開日:

解説

ウォルト・ディズニーの長篇記録映画“自然の冒険”シリーズの第3作。微速度撮影、顕微鏡撮影を使って動植物の生態、生命の神秘を進化学的に紹介する。シリーズ第2作「滅びゆく大草原」に続いてベン・シャープスティーンが製作を担当、監督・台本も同じくジェームズ・アルガー、音楽も前作のポール・スミス。撮影には微速度撮影も含めてスチューアート・V・ジュエルなど17人が当っている。日本語版は台本は田村幸彦、解説はNHKの秋山雪雄。

1956年製作/70分/アメリカ
原題:Secrets of Life
配給:太平洋映部
劇場公開日:1957年3月15日

ストーリー

あらゆる生物に対し、自然は生きるための秘密の方法を完成した。まず植物--植物の生命の芽は種子の中に密閉されておりその種子を適当な場所にまくため植物は色々と工夫する。小さなパラシュートがついていて風に乗って飛んでいくトウワタ属の種子。種子自身が移動するカラスムギ。さらに風の力を借りて受粉するトウモロコシ。昆虫の力で受粉する花--サルビア、アヤメ属、リンドウ、カボチャなど、独特の方法で受粉、新しい生命を生み出していく。受粉を手伝う昆虫の中で最も役に立つミツバチの、幻想的な物語が、やがて展開する。働き者のミツバチは女王バチを中心に、科学者にも分からぬ方法で蜂蜜を生産する。女王バチは文字通り蜂たちの王様だがしかし彼女は死ぬまで卵を産む奴隷でもある。4年の産卵時期に100万匹の子供を生む。蜜を作る昆虫にはまたミツアリがいる。この群れの中には“大食い”と呼ばれるものがいて、体一杯に蜜を詰込み死ぬまで天井からぶら下っている。アリには全部で5千種類もあるが、赤アリと黒アリは仇敵同志で、しばしば激戦が開かれる。ところで、自然の領域で一番生物の多いのは水の世界である。1滴の水の中にさえ肉眼では見えない賑やかな社会がある。人間と同じ恐妻族のトゲウオ、魚を食べるトンボの幼虫、気泡の家に住むミズグモなど珍しい水中動物がいる。一方、魚の世界では、また彼らの生き残るための不思議な適応性が見られる。水面上1尺もの小枝にいる虫を水鉄砲で叩き落として食うテッポウウオなど、その最たるもの。海は地球面の4分の3を占めるがまだ完全に探険されたことのない自然の分野である。その深い底には、無気味なギンボ、クラゲ、それに海底の花と咲くメリベ、自前の釣竿で餌を釣るアンコウ、歩く活け花・カクレガニ、砂の洞窟で雌を手招きするシオマネキなど特に印象的である。さて自然の力の中で最大の壮観は、火山である。それは地球を改造する力であり、一見破壊者に見える火山は実は地球に新しい生命を吹き込む補給者である。こうして永遠の変化の周期の中で、自然はいつまでも創造と再生の神秘を続けていく。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0地球を科学する

2022年11月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 小学校の教育ビデオといった感じ。フィルムを長時間回して撮った映像が画期的だったのかもしれない。植物がまるで生き物のよう。

 生物の絵よりも、火山の噴火などの映像のほうが楽しめる。

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kossy