トロイのヘレン

劇場公開日:

解説

詩聖ホーマーの大叙事詩“イリアッド”で名高いトロイ戦争に題材をとったスペクタクル史劇。ホーマーの原作から「男の魂(1955)」のジョン・ツゥィストが脚色し、「重役室」のロバート・ワイズが監督した。撮影はイタリアのチネチッタ撮影所で行なわれ、撮影監督は「欲望という名の電車」のハリー・ストラドング、音楽は「マッコーネル物語」のマックス・スタイナーが担当した。主な出演者は、トロイ戦争の原因となった美女ヘレンに「熱情のしぶき」のロッサナ・ポデスタ、パリス王子に「青ひげ」のジャック・セルナスが扮する他、「ローレンの反撃」のサー・セドリック・ハードウィック、「マルチン・ルーテル」(未輸入)の主役を演じたナイオール・マクギニス、「怒りの海」のスタンリィ・ベーカー、イギリス舞台出のハリー・アンドリュースとロバート・ブラウン、「獅子王リチャード」のロバート・ダグラス、「慕情」のトリン・サッチャー、英国スタア・ジャネット・スコットなど。「バラントレイ卿」のG・L・ブラットナー製作による。

1955年製作/アメリカ
原題または英題:Helen of Troy
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1956年2月3日

ストーリー

紀元前1100年。繁栄を誇るトロイ市は、ギリシャ諸国の征服の対象だった。トロイ王子プライアム(サー・セドリック・ハードウィック)にはヘクター(ハリイ・アンドリュー)、ポリドラス(ロバート・ブラウン)そしてパリス(ジャック・セルナス)と3人の王子がいた。パリスは父を説いて平和使節としてギリシャへ向かった。だが途中、嵐にあったパリスはスパルタ海岸に漂着した。パリスを救い、かくまったのはスパルタ王メネラウス(ナイオール・マクギニス)の妃ヘレン(ロッサナ・ポデスタ)だった。パリスがスパルタの王宮を訪れたとき、宮廷ではトロイ攻撃の軍議の最中だった。アガメムノン(ロバート・ダグラス)、ユリシーズ(トリン・サッチャー)などの顔もみえ、パリスは身分を証明するため勇将エイジャックスと拳闘の試合をして彼を破った。しかし平和への熱意は認められず、パリスは檻禁された。これはパリスへのヘレンの秘かな愛情をメネラウス王が嫉妬したためでもあった。ヘレンはパリスを救い出しトロイへ去ったが、怒ったメネラウス王はトロイ征服の兵をおこした。両国の間に激せんが繰り返され、ヘレンは自分が戦いの原因だと知ってメネラウス王の元に立ち帰っ田が、これを知ったパリスは戦車出敵陣に乗り込みヘレンを奪い返した。一時休戦状態だった両軍は再び戦端を開き、戦は激烈をきわめた。パリスの兄ヘクター(ハリー・アンドリュース)はアキレスに討たれ、そのアキレスも又パリスに倒された。ギリシャ軍の士気は沮喪したが、ユリシーズの計略で巨大な木馬を残して退却した。喜んだプライアム王はパリスの警告にも拘らず木馬を城内に運び込んだ。その夜、木馬の腹から忍び出たギリシャ兵たちは城門を開いて本隊を入れ、不意を衝かれたトロイは遂に陥落した。プライアム王の請いでパリスとヘレンは人混みにまぎれて逃げようとしたが、街角でメネラウスに出会い、激闘の末パリスは重傷を負い、ヘレンに抱かれて息を引き取った。メネラウスに連れられたヘレンはスパルタに向かう船上で、今は亡きパリスの想い出にふけった。

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