媚薬のレビュー・感想・評価
全3件を表示
「めまい」と「媚薬」
アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作「めまい 」が製作された1958年に、同じくジェームズ・スチュワートとキム・ノヴァク主演で彼女が当時契約していたコロムビアで撮られたロマンチック・コメディの佳作だ。「めまい」と同様に神秘的な美しさ、妖しい雰囲気を持つキム・ノヴァクならではの魅力に溢れており、本作においてもヒロインに翻弄されていくスチュワートがなんともいい味を出している。「めまい」は悲痛で悲劇的な恋を描いたミステリアスなサスペンス映画だったが、こちらは一種のファンタジーであり、ロマンチック・コメディなのがいい。
この映画には、一度観たら忘れられない素晴らしいカットがある。それは彼女が"パイワケット"と名付けたシャム猫を自分の顔の前に掲げて、スチュワートに魔法をかけるシーンであり、ノヴァクと猫のクローズアップが縦に並んで一緒に捉えられたカットだ。ノヴァク自身が猫そのものに見えるのだ。撮影監督ジェームズ・ウォン・ハウによる素晴らしい照明、ジョージ・ダニングの音楽、彼女が唱える呪文により、ノヴァクならではのこの神秘性が映画が始まって間もないこのシーンで、早くも頂点に達する。
彼女が営むアフリカから取り寄せた風変わりな古美術品が並んだ店舗内のセット、魔女であることを強調した色鮮やかな衣装、美術品を捉え、パイワケットの動きを追い、スチュワートとノヴァクを捉えるカメラの動きが斬新で素晴らしい。ニューヨークの夜明け、摩天楼が見渡せる高いビルの屋上でのラブシーンも印象的で、スチュワートが投げ捨てた帽子が路上に落ちるまでをワンカットで追い続けるカメラがいい。魔女や魔法使いが集う総本山であるZodiac(十二宮)という名前のジャズクラブのサウンドと照明、コメディリリーフとして登場する個性的な名優たち・・・若き日のジャック・レモン、エルザ・ランチェスター(「フランケンシュタインの花嫁 ('35)」、「情婦 ('57)」、「メリー・ポピンズ ('64)」、「名探偵登場 ('76)」)、ハーミオン・ジンゴールド(「恋の手ほどき ('58)」、「六年目の疑惑 ('61)」)、アーニー・コヴァックス(「ハバナの男 ('59)」、「逢う時はいつも他人 ('60)」、「アラスカ魂 ('60)」)の魅力。
顔を赤らめたり、涙を流したりが出来ない筈の魔女のノヴァクが、猫のパイワケットに逃げられ、スチュワートを失い、涙を流すシーンが美しい。魔力を失い、古美術店を改装して明るい装飾と衣装に変わったノヴァクのもとを訪ねるスチュワート。このコントラストが実に効果的だ。悲劇的な「めまい」とは違って、最後にはハッピーエンドになって結ばれる二人を見ることが出来てホッとさせられる。「めまい」と「媚薬」、二本立てで劇場で観てみたい映画のリクエストでもあれば、真っ先に挙げてみたい二本である。
現代作品とさほど変わらない
キム・ノヴァクが見たくて鑑賞。
マリリンに近いセクシーさと可愛らしさを持ってますよね、彼女って。
内容も単純ながら楽しめた。
古典作品は無駄なくサラサラ進んでいくので観やすい。
私の産まれる前の作品ですが、
現代作品とさほど変わらないのが驚き!新鮮!
パイワケットの子守唄
1950年代の 冬のニューヨークの風景が、楽しめる
キム・ノバクが ミステリアスな美貌を活かして魔女ギリアンに
やや、不貞腐れているようなギリアン(美しい!)に対し、叔母(ランチェスター)、弟(レモン)、人間の男(スチュワート)が コミカルな演技を魅せる
最後は 魔女と人間の男が結ばれ、彼女は魔力を失う
これを見て、喜ぶ叔母と「だせぇ~」とばかり小馬鹿にする弟ニッキー
店も 「ギリアンの原始美術館」から「海の花々店」へ (だせぇ~)
愛には 勝てないが、原始美術館オーナーの魔女ギリアンの方が、魅力的
そして ギリアンとパイワケットのペア解散が 何より残念!
街灯を消して 遊んでいるニッキーが、可愛い
何となく お洒落な映画だった
全3件を表示


