らくだの涙

劇場公開日:

解説

モンゴルの地で生まれた白いらくだと、自分の子を受け入れられない母らくだが距離を縮めるプロセスを描くドキュメンタリー。名門ミュンヘン映像大学に通う学生ビャンバスレン・ダバーとルイジ・ファロルニの、共同卒業制作として作られた。大自然の美しさ、らくだを助けるため奮闘する遊牧民大家族、そして育児拒否する母らくだと白い子らくだが序々に心を通わせ、愛が再生する感動の瞬間を捉えている。サンフランシスコ国際映画祭で国際批評家賞を受賞し、「ドキュメンタリー映画の名匠ロバート・J・フラハティの再来」と絶賛された。

2003年製作/91分/ドイツ
原題または英題:Die Geschichte vom weineden Kamel
配給:クロックワークス
劇場公開日:2004年8月28日

ストーリー

青く澄みきった高い空と、どこまでも続くモンゴルの大地。この広大な大自然の中に、ある遊牧民族の家族が暮らしていた。曾祖父ちゃん、曾祖母ちゃんから、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、お父さん、お母さん、そして子供たちという愛情たっぷりの四世代の大家族。容赦なく砂嵐が吹きつけるゴビ砂漠で、今も変わらない伝統的な遊牧生活を続ける彼らにとって、一緒に暮らすひつじ、山羊、らくだたちも大切な家族の一員だ。季節は春を迎え、らくだの群れにもかわいい子らくだが生まれた。しかし、群れから離れるように生きている一頭のらくだは、難産の末、一家のお父さん、お母さんの助けを借りて白い子らくだを産み落とす。ところが、赤ん坊らくだは母親からお乳をもらえず、子育てを拒否されてしまう。このままでは子らくだは死んでしまう。一家は何とか母らくだが子らくだにお乳を与えるように仕向けるが、母らくだは顔をそむけるばかりか、子らくだに噛み付く始末。仕方なく、母らくだの乳から搾ったミルクを、哺乳瓶に詰めて赤ん坊らくだに授ける家族でしたが、どうにか知恵を絞って、いつの間にかすさんでしまった母らくだの心を癒すため、県庁の街から音楽家を連れてくることにする。そのメッセンジャーを務めるのは、小さなふたりの息子たち。街にやってきた幼い兄弟は、テレビやゲームなど、都会生活の見るものすべてがものめずらしく、興味深いものだったが、しっかりもののお兄ちゃん、そして笑顔がかわいい弟は、何とか一家の言いつけを守って、音楽家を呼び寄せることができた。家族全員が見守る中、遠い街からはるばるやってきた音楽家は、持参した馬頭琴で甘く優しいメロディを奏でる。心を癒す優しいメロディにあわせて、一家のお母さんが美しい歌声で歌いだした。すると不思議なことに、母らくだはぽろぽろと大粒の涙を流し始めた。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第77回 アカデミー賞(2005年)

ノミネート

長編ドキュメンタリー賞  
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映画レビュー

3.0ゴビ砂漠。羊やらくだとともに生活する遊牧民家族に密着したドキュメンタリー

2021年8月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 広大なゴビ砂漠。中心となるのは四世代の大家族。ラクダだって家族の一員。初産の母ラクダが難産の末、白い子どもを産む。竜巻のシーンなんて、それだけのテーマで映画ができそうです。

 終盤、子どもたちの目線となって、テレビを買ってくれとせがむ子がかわいい。音楽を聞かせると、涙が出てくるラクダ。白いこどもと一緒で嬉しそうだ。鳴き声も哀愁が漂ってます。

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kossy