ル・ディヴォース パリに恋してのレビュー・感想・評価
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パリの囚人服はサンローラン♡マジ投獄萌え
ふわふわ頭のロマン・デュリスが好きなんです。パピヨン犬の耳とデュリスの髪が一緒に映ってて冒頭からまず一笑。
そして予期せぬ再会は、与太息子のシャルル・アンリ役で登場の「わたしはロランス」のプポー。しかしなんであんな ロシアのおかめ女 に夢中になるかなー!?
【姉妹が面白い】
おきゃんな次女イザベル。彼女の奔放な振舞いには僕は興味を引かれるんですよね。“放埒”というべきかな?
離婚問題に苦しむ姉={様々の義務感や しがらみから自己抑制してしまう“長女”という存在}=に対して、この妹は、ここぞとばかりに意識的にか無意識にか、逆ベクトルに行動するし、
あの目、あの表情、明らかに姉の不幸を楽しんでます。
手を焼かして家族を撹乱する。姉より目立ちたい・・姉より幸せになりたい・・。これ、次女の特性なんだろうか(笑)
しかし「次女、次男、第二子」って、なんでこんな“困ったチャン”になってしまうのか。第一子である僕の悩みであり研究課題です。
【監督の視線】
アイボリー監督は、美しい街や自然を背景に、人間の自立や成長を丁寧に醸す人。
監督カップルが米・印の同性ペアとのこと。おそらく自分たちの異文化摩擦を客観的に観察して面白がっているのでしょう。本作にもそれは反映しているはずです。
米仏合作ですが、大西洋を挟んでマウントを取り合おうとするあの二家族のライバル気質には、興味が尽きませんでした。
米フォックスの配給ですから相当にアメリカ視線なはずです。おちょくられる側のフランスは不満かも。でもそのおかげで“難解なフランス映画”にはならずにアメリカのTV ドラマ風になっている。
お料理とファッションはパリに軍配かな。
見やすかったです。
ランクは、お正月映画として◎
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◆割り切ったあの“婚外自由恋愛”については、「5時から7時の恋人カンケイ」が参考になります。(グレン・クローズも出演)。
フランスは、大統領たちのプライベートな女性関係も国民の間ではまったく問題なしのお国柄ですから、節操を説くカトリックの風土も断頭台に消えたんでしょうかね(苦笑)
◆画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(17c. 仏)は『大工の聖ヨセフ』等で有名。ただし劇中の絵は存在しません、画題の「聖ウルスラ」は貞潔な処女たちの守護聖人なのでこの映画のストーリーを皮肉るアイテム。
絵画の争奪戦の映画はとても多い。
ジェームズ・アイボリー
監督がジェームズ・アイボリーだったので、びっくり。アメリカのラブコメには感じられないそこはかとない上品さが漂っていましたが、作品はジェームズ・アイボリーっぽくないです。しかも、メルヴィル・プポーやロマン・デュリス、ジャン・マルク=バールというフランス映画好きには欠かせない俳優がでていて、センスが良かったです。
米国人が 感じる 仏国への「違和感」
2004年の映画だが、まだ外国人が あんまり身近ではない日本人にとっては、古さは感じない
フランスに暮らす、アメリカ人ロクサーヌ(ワッツ)の離婚を軸に、双方の家族を巻き込んで 米仏の文化、価値感、恋愛観の違いを描き出す
彼女の持参した「絵画」を巡っての両家、美術館(ルーヴル、ゲッティ)の小競り合いと それに絡むザザビーズの駆け引きも 可笑しい
また、ロクサーヌの妹イザベル(ハドソン)が 姉の夫の叔父の愛人になってしまう過程も… 理解は出来る
女の子らしく、レストラン、バッグ、高級下着、ハーブティー、スカーフなど(恋愛の小道具)に 一時心を奪われてしまうが (おっさんが仕掛ける普遍的な罠!)、 それを咀嚼し、新しい自分を組み立て直してゆく イザベルが魅力的
不倫ではあるが それも、人との出会いなのだろう… いい意味でも、悪い意味でも…
(これは 、彼女のフランス化だろうか? 嫁もあんまり騒がないところが 大人というか、諦観だろうか?)
アメリカの 直截さと フランスの文化的複雑さ(魅力、曖昧、欺瞞も)を 対比させている
些細な違いが、喉に刺さった小骨のように、
違和感がある… というのが よくわかる映画だが、
最後はハッピーエンドに
(浮気夫だけは…)
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