飛ぶ教室

劇場公開日:

解説

寄宿舎生活を送る5人の少年たちが、クリスマス劇を上演するまでを描いた感動作。監督はこれが第2作目となるトミー・ヴィガント。製作・共同脚本は「エーミールと探偵たち」の製作で知られるウッシー・ライヒ。原作はエーリヒ・ケストナーの、ドイツを代表する児童文学の名作小説。音楽は「名もなきアフリカの地で」のニキ・ライザー。出演は「リトル・ウィッチ ビビと魔法のクリスタル」(V)のウルリヒ・ノエテン、「トンネル」のセバスチャン・コッホ、「トゥームハンター」(V)のアーニャ・クリング、これが映画初出演となるハウケ・ディーカンフ、「カティの愛した人」や「リトル・ウィッチ ビビと魔法のクリスタル」(V)のテレザ・ウィルスマイヤーほか。

2003年製作/114分/ドイツ
原題または英題:Das Fliegende Klassenzimmer
配給:メディア・スーツ
劇場公開日:2003年11月22日

ストーリー

ヨナタン(ハウケ・ディーカンフ)は寄宿学校を6つも逃げ出した問題児。今度はライプチヒにある少年合唱団で有名な聖トーマス校の寄宿舎に入ることに。ここの指揮者のベク正義先生(ウルリヒ・ノエテン)は優しくて理解があり、ルームメイトの少年たち、冷静なマルティン(フィリップ・ペータース=アーノルド)、体の華奢なウリー(ハンス・プロイヒ・ヴトケ)、校長の息子のゼバスティアン(フランソワ・ゴシュケ)、力自慢のマッツ(フレデリック・ラウ)ともすぐに意気投合した。少年たちは空き地に放置されていた古い汽車の禁煙車両を隠れ家にしたが、そこに、持ち主だと名乗る禁煙(セバスチャン・コッホ)という男がやってくる。ある時、マッツが隠れ家の中で、『飛ぶ教室』という古い芝居の台本を発見。少年たちはこれをアレンジして、クリスマス劇にしようと張り切る。ところが舞台稽古を覗き見たベク先生は、この劇の上演禁止を命じた。実は、この台本を書いたのは彼の親友だったローベルトで、彼はドイツが2つに分断されていた頃、東ドイツから逃亡し、それ以来先生と会っていなかったのだ。ところがそのローベルトとは禁煙のことで、少年たちは先生に彼と再会させるというプレゼントを贈る。ヨナタンは仲間たちとの友情を確かめるのであった。

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映画レビュー

3.0ドイツらしい児童文学の映画化

2020年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

身寄りのない少年が転校の末辿り着いた寄宿学校で仲間たちと友情を築く姿を描いた、E・ケストナーの児童文学の映画化。子供に注がれる視点のやさしさ、舞台劇の表現主義、ドイツ古典音楽、そしてファンタジーと、ドイツを特長付ける表現が為されている。通学組と寄宿舎組の対立の子供たちの微笑ましさもいい。ただ、この内容ならもっと良い映画にできるはず。トミー・ヴィガントの演出力不足が惜しまれる。

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Gustav