ハーヴェイ

劇場公開日:

解説

ピュリッツァ賞を受けたメアリー・チェイスの同名戯曲の映画化で、ジョン・ベック製作の1950年映画。原作者自身が「恋の乱戦」のオスカー・ブロドニーと協力した脚本を、「気まぐれ天使」のヘンリー・コスターが監督した。撮影は「裏街(1941)」のウィリアム・ダニエルズ、音楽はフランク・スキナー、舞台でもこの役を演じたことのあるジェームズ・スチュアート(「折れた矢」)が主役を演じ、これも舞台からのジョセフィン・ハル、「輝ける勝利」のペギー・ドウ、「コマンチ族の怒り」のチャールズ・ドレイク、「幸福の森」のセシル・ケラウェイらが助演。

1950年製作/アメリカ
原題:Harvey
配給:ユニヴァーサル日本支社
劇場公開日:1952年2月22日

ストーリー

米国中西部の小さな町グレンドーラ。当地の名門ダウド家の主人エルウッド(ジェームズ・スチュアート)は、ハーヴェイと称する6フィートの白兎と大の親友である――と自ら信じ込み、会う人毎にこの親友を紹介したがるので、彼と同居している姉のヴィタ(ジョセフィン・ハル)や彼女の娘マートル・メエ(ヴィクトリア・ホーン)は大いに閉口している。ヴィタは、マートル・メエの婿探しに名流婦人の茶会を催したが、エルウッドはチャーリーの酒場でいい御機嫌になって御帰館、兎を紹介しはじめ、会を滅茶滅茶にした。ヴィタは遂に彼を精神病院に入れることにしたが、病院の若い医師サンダースン博士(チャールズ・ドレイク)はヴィタを患者と間違えた上、エルウッドにすっかり共鳴してしまった。院長チャムリー博士(セシル・ケラウェイ)はエルウッドが帰ってからやっと彼が狂人であることに気づき、ヴィタを釈放する一方、、チャーリーの酒場に彼を追って行くが、これまたすっかりハーヴェイ党になって馴れぬアヴァンチュールにまで発展した末、兎の幻想に追われながら帰院した。一方エルウッドは酒場でサンダースン博士と看護婦ケリー(ペギー・ドウ)を結び付けてやったところを看護人ウィルスンに病院へ連れ戻され、ヴィタの願いで幻想の消える注射を打たれることになった。しかしこの時乗ってきたタクシーの運転手(ウォーレス・フォード)から幻想の消えた患者が如何に平凡な人間になるかを聞いて、彼女も初めてエルウッドの良さを悟った。入院はおろか注射も中止して、彼女とエルウッドは、見えざるハーヴェイともども心楽しく帰宅した。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第8回 ゴールデングローブ賞(1951年)

受賞

最優秀助演女優賞 ジョセフィン・ハル

ノミネート

作品賞  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ジェームズ・スチュワート
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映画レビュー

3.5ハーヴェイの エルウッド救済計画

2019年5月19日
Androidアプリから投稿

ケルト神話、アイルランド伝承の pooka は変身が巧みで、アメリカでは 巨大ウサギの姿で現れるのか

酔っぱらいに いたずらをするのが好きらしいが、
ここでは エルウッド(スチュワート)とつるんで酒を飲む
相性抜群の エルウッドとハーヴェイ
pooka は親切にしてくれた人には「お返し」をしてくれたりするらしい…

判事の部下が、足を滑らせて ヴィータの策略が失敗するのも、マートルに出会いを 用意するのも、
ハーヴェイの仕業か
チャムリー医師と ヴィータの前に 姿を現して、
エルウッド入院の危機も救う

最後は エルウッド(とハーヴェイ)への理解も進み、
皆 幸せに
(これが 「お返し」か!)
(もしかして、遺産が 総てエルウッドに贈られた処から?!)

ヴィータの ジョセフィン・ハル、チャムリー医師の セシル・ケラウェイが 上手い
酒場の男、店主、運転手、門番など 脇の面々も
面白かった
弁護士の 不思議な声も…

スチュワートが pooka に出会ってしまいそうな、
不思議な、ちょっと浮世離れした男を演じている
アルコール中毒で あるような、ないような… ところも

色々、伏線もあるのだろうが、日本人には
わからないな…
だから pookaに からかわれた様な 不思議な映画に思えるのか?

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jarinkochie

3.0ジェームズ・スチュワート

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 舞台でも演じたことで、ジェームズ・スチュワートの当たり役らしい。純粋な心を持った者だけが見える妖精“pooka”。たしかに遺産をもらったために悠々自適の生活をする独身貴族の主人公だが、人当たりがよく、「賢くあるより好かれる人になれ」という言葉通り、性格はいい。まぁ、気持ち悪がって友だちも去ってしまいそうだが・・・

 ストーリーは、エルウッド以外はドタバタに近いコメディとなっているという、ちょっと変わったストーリー。その分、イライラするキャラもいるわけで、特に暴力的な医師ウィルソンや弁護士など。精神病院の受付嬢ミス・ケリー(ダウ)は綺麗だが、お似合いの医師サンダーソン(チャールズ・ドレイク)が彼女にまったく興味がないところは面白い。ウサギの姿は全く登場しないが、肖像画にドーンと描かれていた。心温まるストーリーといえばそれまでだが、ヴィータ(ハル)が患者と間違えられて水風呂に入れられたり、それを訴えるといった展開がドン引き。笑えないぞ。

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kossy

1.5何をしても噛み合わないのに気にしない主人公

2013年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合:25点
ストーリー: 20
キャスト: 65
演出: 35
ビジュアル: 60
音楽: 60

 とにかく話が噛み合わない。他人のことなど気にせずいつまでたっても自分の歩調で話をし行動し続ける主人公に、彼の家族だけでなくて見ているこちらもちょっといらいらする。物語も精神異常者の話なのかファンタジーの話なのかはっきりしない。正面から問題を見据えずになんとなく誤魔化してぼやかしている。たとえちょっとくらい精神に異常があったとしてもハーヴェイと共に平和に日常を過ごしてくれていれば、精神病棟に行って非人道的扱いをされるよりはまし、そんなことが言いたかったのだろうか。主人公が病院でハーヴェイを医師に紹介しようとしても出来ない演出なんて笑えないコントのようだし、真面目なのか喜劇なのか全体に中途半端な内容であった。

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Cape God
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