戦場のフォトグラファー ジェームズ・ナクトウェイの世界のレビュー・感想・評価
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ナクトウェイ本人のカメラに小型カメラを取り付けて、臨場感溢れるシ...
ナクトウェイ本人のカメラに小型カメラを取り付けて、臨場感溢れるシーンばかりだ。戦争の悲惨さ、現場の迫力に比してナクトウェイ本人はとても冷静で寡黙な人。これが彼の戦争報道写真を芸術の領域にまで高めたのであろうか。
しかし、彼自身のコメントにもあるように、決して写真家としての知名度を上げたり、儲けるために撮り続けているのではない。世界中で戦争が起こっていること、戦争は何も生まないこと、必ず弱者が犠牲になっていることを人々に知らせたいという純粋な気持ちだけなのだ。この想いが彼の言葉と映像からひしひしと伝わってくる。
写真展を開いているときの様子でも、彼はそれほど笑みを浮かべなかった。それは、残虐な場面をメディアに公開するのだから、見世物になって欲しくないという不安もあったからなのだろう。「私は幸せという言葉を使いたくない!何故なら人の不幸を題材にしているからだ」という台詞が一番印象に残りました。ただ単に戦争に反対するという手段として被災者を取り続けていることを悔いているかのように・・・
【2004年2月映画館にて】
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