キリクと魔女のレビュー・感想・評価
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知らなかった世界の美しさ
普段アニメを見ないせいか、いままでなじみのない絵柄、世界観でした。
氾濫する色彩にもかかわらず美しい。
理詰めでうんぬんというよりかは
脳の右側で観ろという感じかな?
理由もわからないのに魔女が生まれ変わるような場面では胸が熱くなりました。
魔法の帽子
どうして魔女カラバはいじわるなの?と訊くキリク。なにしろ金や女を差し出さなければならないのだ。本人の前でも言ってのけるのだ・・・
映像的にはさすがに『アズールとアスマール』には適わないが、内容は大変興味深いものだった。いきなり胎内で喋り出し、自力で生まれるというとんでもない設定だけど、ファンタジックでいいのです。村の子供達が次々と魔女の策略に引っ掛かりそうになるところを幼いキリクが救う。そして魔女に捕らわれているおじいさんを探し、魔女の背中に刺さった棘を抜くことが解放することだと教えられる。
なんだか、いきなり大人になったりしてビックリだったけど、悪というものについて考えさせられる。いじわるする原因を取り除くこと。力があることを示すことが必要だったなんて、今の悪政を行う奴らにも通ずるなぁ・・・特にアメリカという国を。
物事には原因がある
結果だけを見て判断するのは解決方法から目を逸らす事なのかも知れない。相手の喜怒哀楽に一喜一憂するよりその感情が何処から湧いたものなのか、共感する為にも相手を識る事は必要だと思う。キリクの魔女への問いかけはカウンセリングと似ていると思う。
あと、魔女はヒステリックに命令しているが、ロボット達に暴力を奮う描写はない。たぶんだけどロボットにされた男達は傍らで従っていて魔女の孤独を知り、敢えて抵抗しなかったのかも。
敵を殺さない勇者キリク
全編を彩る原色系の色使いのアニメは日本には無い雰囲気でインパクト大。
ユッスー・ンドゥールの音楽は極彩飾のアフリカンなアニメにぴったりとあっていて、観ている子どもたちも「キリク~エポッ!」とか歌っているのは驚いた。
さて、キリク自体は産まれた時点で喋り出すと言う元気っぷり。身体は小さいけど、足は異常に速く知恵が凄い(笑)
一方、魔女と手下も説明的な台詞まわしで異国の寓話感は凄い。
後、何かあると喜びの踊りが始まる村人たちには文化の違いを感じずにはいられない(笑)
踊ってる間に何かしろよと思う。(笑)
物語はまさに一寸法師的な終わりを見せるが、終わってみれば天才キリク少年の嫁取り物語。
スタジオジブリが推していた作品ではあるが製作は別だから、ジブリ感を期待した人はビックリする(笑)
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