「均衡に対する反逆-リベリオン-」リベリオン かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
均衡に対する反逆-リベリオン-
日本国内の極々極々極一部に超熱ゥ〜いブームを巻き起こした、SFガンアクションバトル・エンターテイメント。
世界的文学となったディストピア小説、ジョージ・オーウェルの『一九八四年』をモデルにした世界観で、ガン=カタという戦闘スキルで戦うクラリック(聖職者)たちの物語。
【ストーリー】
第一級クラリックのジョン・ブレストンは、感情を掻き立てる物すべてを取り締まる犯罪捜査官。
人々を感激させる芸術を焼き、それらを収集して政府にあだなす者たちを、次々とガン=カタで撃ちたおす。
しかし長年バディを組んでいたバートリッジが、彼ら感情犯罪者に同調する証拠を発見、その場で射殺する。
バートリッジが読んでいたのは、イェーツの詩集。
プレストンは証拠となるその本を、どうしてかポケットに入れたままにしてしまう。
バートリッジの妻メアリーを尋問すると、彼女もやはり感情犯罪者だった。
悩んだ末にプレストンは精神安定剤の服用をやめてしまう。
新たな相棒ブラントは、次々感情犯罪者を検挙するプレストンこそ、感情を理解する者なのではないかと疑いを隠さない。
感情を取り戻したプレストンは、ある現場で仔犬を拾う。
庇護の気持ちが湧くが、ペットを飼うことは違法である。
それをパトロール隊に知られた時、プレストンは大きな決断を迫られた。
武器を捨てて逮捕され、ビッグブラザーに恭順するか——それとも戦うか。
原題はエクリブリウム・調和や均衡という意味。
邦題はリベリオン-反逆者-。
どう考えても後者の方が内容が分かりやすく、優れていると思います。
過去に戻って、リベリオンのタイトルで全米公開し直したい。いやまじで。
ストーリーは単純、世界観はひらすら暗く閉塞的、アメリカ本国では評価も興行成績も散々(総制作費の半分しか回収できなかったという…)でしたが、その後いろいろなアクション映画に影響を与え、今なおカルトな人気作です。
というかもう、ガン=カタを生み出しただけで☆五つ献上します。
全員ぶったおしたあとの、クリスチャン・ベールがパッキーンとキメのポーズを作るドヤぶりをご覧あれ。
小さくまん丸にまとまった作品より、アクション映画はこんなトンガリ方をした方が絶対に魅力的でしょう。