耳に残るは君の歌声のレビュー・感想・評価
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ユダヤ少女の人種差別と戦争の荒波に翻弄された人生航路を真面目に描いた女性ドラマ
「ファーザー」で効果的に使われたビゼーのオペラ『真珠採り』のアリア「耳に残るは君の歌声」を日本タイトルとしたイギリスとフランスの合作映画。監督は、未見だが公開当時高く評価された「オルランド」で名前を知ったサリー・ポッターという女性監督。ロシア生まれのユダヤ少女フィゲレの人種差別と戦争の荒波に運命を翻弄されながら、生き別れた父親と再会するまでの数奇な人生航路を描いた感動作で期待したが、心に響くほどの感銘には至らなかった。脚本も手掛けたポッター監督が表現しようとした困難に立ち向かうヒロインの不屈の精神も理解できるし、俳優陣も豪華、ユダヤ人迫害の歴史的な流れも勉強になる。また、ジプシー・ロマ人の生活様式も描かれていて興味深い内容なのだが、映画としては一つにまとまっていなかった。上映時間約100分では消化しきれない内容の濃さを印象に持つ。
それでも主演のクリスティーナ・リッチとケイト・ブランシェットの演技はいい。イギリス名のスージーに改名したヒロインの複雑な境遇を背負った人物をしっとりと落ち着いて演じているリッチ、対して女性の武器を使い男を利用して割り切った生き方をしながらハリウッドスターを夢見るロシア人ダンサー ローラの強かさをセクシーに表現するブランシェット。当時20歳と30歳の若さと美しさが、安定した演技力と共に魅力を放つ。ブランシェットのこの映画の役柄から、個人的にはベルイマンやヴィスコンテ作品で活躍したイングリッド・チューリンの凄みを連想してしまった。残念なのは男優陣で、白馬の王子様止まりのジョニー・デップはキャスティング時点でゲスト出演の扱いのような役柄で、演技に深みが無い。脚本の問題であると思う。イタリア人のオペラ歌手ダンテを演じたジョン・タトゥーロは、ふたりの女優との絡みはいいのだが、肝心のアリア歌唱の場面が頂けない。吹き替えの欠点がそのまま表れている。唯一、ハリー・ディーン・スタントンは役柄が合っていた。
これ一作でサリー・ポッター監督の演出を評価は出来ないが、気になるシーンがあった。それはエッフェル塔が見える夜の巴里を疾走する、ロマ人が手綱を引く馬と追い駆けるヒロインの自転車の幻想的な場面。真面目な演出の中で、ここだけ一寸息抜きになる演出のお遊びを感じた。内容から言えば、もっと製作費を掛けて背景描写を充実するべきであったと思う。上映時間も2時間半ぐらいは必要になろう。淡々と進むダイジェスト歴史秘話の長短をどう捉えるか。
最後に記録したいのは、撮影監督のサッシャ・ヴィエルニの名前。アラン・レネの「去年マリエンバートで」「ミュリエル」「戦争は終った」、ルイス・ブニュエルの「昼顔」、アンジェイ・ズラウスキーの「私生活のない女」、そしてピーター・グリナウェイの「コックと泥棒、その妻と愛人」など、個性派監督の代表作を手掛けた名カメラマンの遺作となる。この時80歳という。見所は、クリスティーナ・リッチとケイト・ブランシェットの演技に、このヴィエルニの耽美的映像美の撮影である。
美
クリスティーナ・リッチがイマイチ。子役が可愛いかっただけに余計に。彼女の役でアダムスファミリー以上はない。歌が上手い設定だが声が小さ過ぎでよく分からなかった。他の場面が美しい歌声だっただけに残念。
ケイトブランシェットはチョー美しい、そしていい人。それだけに男に頼って生きていけない感は悲しすぎる。
ロマの人々も悲しい。
残念
せっかくのジョニーディップ、クリスティーナリッチが全く生かされていない。ロマの男がジョニーである必然性もないし、そもそもロマの男が登場する必然性もないのでは。歌手として舞台に立ったはずのスージーの歌も聞き取れないくらいのか細い声でたったの3回。唯一よかったのはイタリア人歌手の歌声。これだけは聞きものだった。NYへ行く船が爆撃されて同室のロシア娘はどうなったの?ストーリーの元ネタはいいのに掘り下げ不足。脚本家がダメなのか監督の能力不足か。残念な作品だった。
うーん、、生煮え感
十代(たぶん)の頃に観て、後日、父親と「あれ観た?」「うん」「…ビミョーだったよね?」「うん」という会話をしたのだが、自分で言っておきながら、何がどうビミョーだったのか忘れてしまったので、再び鑑賞。
うーん、何と言うか、、、採れたてのキャベツと三元豚を三つ星レストランのコンソメスープにぶちこんだところで、美味しいロールキャベツにはならないのだな、という。ちゃんと、レンジでキャベツしんなりさせたり、巻いたり留めたりしないとイカンのやな、と。そういう感じ。
クリスティーナ・リッチとジョニデとケイト・ブランシェットが出てるのに、こんなに心踊らないなんて、、 なんだろう、予算?
それもあると思うけど、やっぱり設定かなー。と、脚本。
激動の時代。…の、はずなんだけど、全然激動を感じない、、
あと、緩急がない。97分間、ずっと同じようなテンポ。ジプシーと恋してるはずなのに、迫害されてるはずなのに、なんか、、眠い。
オペラのアリアはどれも良いです。今で言う「枕営業」推しのローラ役・ブランシェットが、ロシアなまりの英語喋ってて可愛いです。
原題"The man who cried"(泣いた男)って、「耳に残るは~」とだいぶ違いますね。確かに、オペラのアリアは耳に残るなぁ。
コーラスガール♪
幼少時のフィゲレがとても可愛い!クリスティーナ・リッチにも似ているし、将来有望でしょ、きっと。ぁぁ、それにしても音楽の先生「脚も売り物なのよ」って言葉はひどいっしょ・・・頑張れ、フィゲレ。“ロマ人”と字幕にはあったけど、ジプシーという言葉はそれほど差別用語なのでしょうか?こればかり気になってしまった。
ジョニー・デップはやはりジプシーの役がよく似合う。気取った役はやめて、海賊とジプシーに徹して欲しい。
かっこいいなジョニーデップ
全然内容を知らずに鑑賞。こんな話だったんですね。戦時中の話とは知らず。
それにしても、ジョニーデップがイケメン。
クリスティーナリッチもめちゃ可愛い。
ケイトブランシェットも美しい。
眼福でした。
お話はちょいちょいとぶかんじがあって、わからない部分があったので、それは残念やったかな。
無名な映画ながら、かなりおもしろかった
父親をさがして旅に出る少女の話。無名な映画ながら、かなりおもしろかった。派手なアクションやCGは ないが、人間の人生が描かれている。特に、戦時中ということが多くのドラマを生み出している。テンポのよさ、映画中に挿入される歌の美しさなどが良い。
ただし、説明不足な点が多い。主人公の立場、ユダヤ人の虐殺などについて もう少し説明を入れなければ、主人公への感情移入は難しい。
最後に主人公の顔のアップでいきなり終わったのは驚いた。確かに、最後にカメラが引いて終わるというルールは ないのだが、何がしかの前置きというか、終わることを予感させる演出は必要では ないだろうか。
うーん
個人的に期待していたのとちょっと違う感じがありました。まぁまぁかなぁ。
もっとユダヤの問題を取り上げてるのかなと思ってたけどこの少女の物語が強かった。
でも結局はジョニーデップがかっこいーい☻
ってなっちゃうからしょうがない。
正統系のかっこいいジョニーは珍しいけれど!この映画では見れます
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