ファニーゲームのレビュー・感想・評価
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実際
色んな事件とかで人が殺されたりしてますが
反撃して犯人が死にましたなんて事件聞いた事無いし
ほぼ加害者に不条理にみんな殺されてるのが現実ですからエンタメ性を排除するとこんなもんだと思います!
だからと言って面白味なんて無いから作品としての凄さは理解できるけど全く面白く無いから点数はこんなもんでしょう(反撃したと思わせて巻き戻しする意地悪シーンは大爆笑でした)
あとこのパターンで普通は映画を作ろうとは考え無いから逆にアイデアとしては斬新なのかな?
だからといって面白いとは言え無いし。
まじ帰れ
まじ帰れ。
だいぶ前にUSAの方先に観てたので、さすがに連続で観るのキツいなー。と思ってしばらく寝かせてからのオリジナル版鑑賞。
(その間にハネケの作品色々観たりして〜)
いや、やっぱキツい。ハネケの他の作品と比べても
観るのに体力いるし、ほんとに帰って欲しい。あいつら。
(私は個人的ファニーゲームのことまじ帰れ映画ってあだ名で呼んでる。)
それにしても全く同じセルフリメイクって聞いてたけどほんとにまったく同じで、建物の間取りも一緒。
USA観たのだいぶ前なので同じ家かどうかは記憶が曖昧だけど。
ほんとに、変なことするよね。ハネケ。って思って面白かった。
USA版との比較もなにもないけど、USAの方が馴染みのある俳優が演じている分、俳優がこの悪夢の様な話を演じてるんだなってゆう精神的フィルターがある分、まだ観やすい気がするなと思った。
ほんと嫌な映画作るよね。最高です。
配信で鑑賞(DVDも持ってる)
キングオブ胸糞
という訳で「ファニーゲーム」。絶対に誰かと見ちゃいけない映画。必ず1人で見ること。落ち込んだときや幸せな時に見てもダメ。「たまにはイロモノでも見てみるか」って時に調度いい。
冒頭の「という訳で」は、前にレビューした「君たちはどう生きるか」でこの作品に触れたためで、大した意味はない。
毒にも薬にもならず、ただ不快感だけを与えて去っていく。しかし、伏線もキレイに回収して、映画全般をメタってる作品のため、すべては監督の手のひらの上。
映画好きなら、通って損はないと思うけど、好きな映画だとは言いたくないし、思ってもない。
でもレビューしたくなるくらいに「何か面白い映画ある?」って聞かれたら勧めてしまう。
ハリウッドでもリメイクがあるが、見る気は起きない。こんなニッチな作品をリメイクする気がしれない。「やられたぁ」の二番煎じは寒くないですか?まだ見たことがないなら、他の人のレビューを見比べてハリウッド版を見るのはアリだと思う。
ただ、名作にもう一度スポットライトを当ててくれたことには感謝しよう。
その引き込まれ方がすごい
終始不穏で、光のないゲームを描いたサスペンス作品。
「U.S.A.」をまだ観ていなかったので、久しぶりにと合わせて鑑賞。
そしてこれが今観ても、実にクセのある作りです。
ハリウッドの娯楽性を真っ向から否定する、悪意に溢れたものになっているんですね。
ザラっとした映像、暴力をあえて映さずに伝える痛み、噛み合わない行動と会話、タブーから入る殺害、そして巻き戻し。
観客が不愉快になるよう徹底的に作られています。
作品のテーマであろう「現実と虚構」が実に巧みで、現実感たっぷりな絶望に時折見せるメタの演出を織り混ぜるなど、その引き込まれ方がすごい。
あと冒頭での明らかな伏線の仕込み「ナイフ」、最後の最後に出てくるのですがこれも実にうまい。
これは本当やられました、見事です。
スリラー映画についての反省の一形態を、あくまで趣味良く。
2022 555
2015 444
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書籍『ミヒャエル・ハネケの映画術』より、一部
(10分間を超える居間のシークエンスショットについて)もしこのシーンを伝統的な方法で撮影していたら、その緊張感は全て失われてしまっていたでしょう。このシチュエーションにシークエンス・ショットはぴったりだと思われました。それ以外のところはいつもと同じように撮影しています。何か恐ろしいものを映さねばならないときは、いつも遠くから撮影します。近くで見せられる苦痛は、私には猥褻に見えます。
あらゆる苦痛と死は撮影不可能だと考えています。とりわけ記録映画においてですが、大虐殺の犠牲者たちをクロース・アップで映しているものは耐えがたいと思います。そんなものは見たくありません。これは趣味の問題です。
ドイツ語で「Geschmack」という言葉は、趣味の良い人は倫理的でもあるということを意味しています。趣味は単に美学的な事柄ではなく、敬意をも含みもっています。この場合では、他人の苦しみに対する敬意です。
(冒頭の場面でオペラが突然ジョン・ゾーンの音楽に変わることについて)ジョン・ゾーンは純粋なヘビーメタルというよりは、むしろこの種の音楽についての反省のようなものです。『ファニーゲーム』がスリラー映画についての反省の一形態であるのと同じです。
学生たちに良く言うのですが、一番必要なのは、良い耳をもつことなのです。目で見るよりも耳で聞いた方がはるかに理解が速いからです。ロングショットでは、撮影中、何も見えません。演技が適切かどうかを見極めるには音に頼るしかないのです。
胸糞が悪い
ひたすらに希望がないままドンデン返しに至らない二度目の悪夢から、序盤で落とすナイフの伏線回収が何ら身にならない結末。
一見すると普通に好青年と思われる二人の男の見た目が余計に腹立たしい、卵の件の会話から嫌ぁな感じがダダ漏れで、最初から不穏な空気が漂いながら過剰にしない暴力描写が尚更に痛々しい。
テレビのリモコンから奇妙な世界観に突入、かなりの極悪賛美で救われない。
現実に起これば、こんなもんか、映画だからこそ起こる奇跡を期待しながら、映画にリアルを突き付ける現実味からの絶望と恐怖心。
物語を破壊する者の正体
残酷な殺戮場面がますますリアルになっている昨今の映画界だが、この映画の殺人シーンは、そうした作品に比べれば至ってノーマルだ。 しかし、後味の悪さは尋常ではない。
何の脈絡もなく、 ごく普通の日常生活に気配もなく不協和音が介入し、理不尽な支配に絶望させられた上で、これまたなんの脈絡もなく人生を突然断ち切られる。 この悪夢のような運命のすべてを、 人間の「軽薄な悪意」が演出していることに、 極めて強い不安と衝撃、そして嫌悪感を抱くのである。
まさに、「映画史上最高レベルの不快作」と言っていいだろう。
我々人間には、命そのものよりも大切に守ろうとしているものがある。 それは、筋道だった人生を全うすること、つまり、一貫した物語を創ることだ。 人は誰しも、自分の人生という物語を完成させるために、命を懸けて生きていると言ってもいい。
人生は、段取り通りには進まない。 様々な想定外の出来事により、一時停止や修正を余儀なくされる。 そこで挫折しても、人はそれをテコにして起き上がる。 時には自分を胡麻化し、無理やり帳尻合わせをしてでも、自分の物語を再構築して生きていこうとする。 中には、物語の一貫性を失い、生きる気力を亡くして死んでいく者もいる。 運命は理不尽であり、人生は過酷だ。
だからこそ、我々は他人が命を懸けて創っている物語を尊重する。 物語同士が干渉するトラブルは当然あるが、 それでも相手を尊重することが、 安全かつ平和に生きていくための必須条件なのだ。 他人の生を尊重することは、 イデオロギーとは関係なく、人類の持つ暗黙の共通認識といってもいい。
この映画は、そんな共通認識を真っ向から否定する。 そして、人間が人間の物語を残虐に引き裂く光景を、まるでホームドラマのように描き出す。 殺人鬼が観客に向かって不敵に微笑むが、 この映画には、物語づくりに安住しようとする人間の営みなど愚であるとでも言っているかのような、極めて挑発的なメッセージが込められている。
ミヒャエル・ハネケ監督は、42年ドイツ生まれのオーストリア育ち。 あの時代、かの地に育ったことが、作品に影響していることは否定できないと思う。 自分の感性を通して見えた現実の世界と、そこから養われた独自の価値観を、 一切の忖度なくストレートに映画化した―という印象だ。
カンヌでは、途中退席も目立ったらしい。 さすがに、この物語を共有しようと思う者はいないだろう。 実際、二度、三度と見返したい作品ではない。 正義の主人公が悪を八つ裂きにする予定調和の映画文法に慣れきっている観客に対する、 一種のアンチテーゼだったのだろうか。 いずれにせよ、 人間が生きるこの世界の有り様の一端を、 この映画によって我々の眼前に突き付けることに成功したことだけは確かだ。
・トラウマ: ギリシャ語で傷を意味する言葉
・トラウマ体験: 圧倒されるような状況で人間がさまざまな心理的影響を被ること。自分の対処能力を超えた出来事を体験したり見たりした時、それがトラウマ体験となる。
医学的定義(聖徳大学心理教育相談所サイト)
①死ぬ恐怖、大けが、身体の統合性の危機の存在
②それを実際に経験したり見たりすること
③その結果恐怖、無力感を覚える
よく巷で「〇〇はトラウマで〜」とか気軽に言いますが、本当のトラウマ体験を経ると人は上記のようになる。この映画は私がこれまでの人生で最も嫌いな、観てしまったことを素直に後悔する最凶最悪の映画。
もちろん、災害や戦争、犯罪などでPTSDに苛まれている方々の苦悩とは比較になりませんが、私にとって、予備知識ゼロで一夏の経験ものか危機脱出サスペンスかと勘違いして気軽に見始めてしまった本作の鑑賞は「あれマジでトラウマ〜」どころではなく、「今後少しでも嫌な気分になりそうな映画は、始めから一切観たくない」と、私の映画鑑賞力を大きく損ねてしまったほどの嫌な体験でした。
鑑賞後なぜか長いことその題名やストーリーを思い出せず、体験としてのイヤーな感じを微かに心に抱えたままでした(自我の防衛機制としての抑圧)。
そんな胸糞「横綱」映画に対し、近年やはり内容を予期せぬまま胸糞「大関」級のミッドサマーを誤って観てしまい、その怒りと私的正義感?からレビューを書いてやっと本作を思い出す気になり、いやいやながら検索を駆使しそれが「Funny Games」であったと判りました。
私はこの映画になんの意味も感慨も見出しません。製作者は本作の内容・映像に特別な意義性や芸術性を肉付けせず、粛々と不条理と悲惨だけを見せることで、人の世に厳然と存在する「暴力」や「残虐」を表現したのかも知れませんが、だとしてもやり方がそれこそ邪悪だと思います。端的に、どーでもいいくらい無味で悪趣味。世間の評価が、「怪作」「恐怖映画」なら褒めすぎだと思います。
蛇足
心の整理のためだけに、ここに「図らずも観てしまった、私の最も嫌いor苦手な映画」を挙げます:
胸糞横綱: ファニーゲーム
胸糞大関: サマータイム
巨匠胸糞: ブレインデッド
理解不能: キャンディ
それらを今ここに埋葬。
Trauma: The Greek word for "wound".
A traumatic experience is when a person suffers a range of psychological effects in an overwhelming situation. A traumatic experience occurs when a person experiences or sees something that is beyond his or her ability to cope with.
-Medical definitions (Seitoku University Psychological and Educational Counseling Center website)-
(1) The existence of fear of death, serious injury or a crisis of physical integrity.
(2) To actually experience or see the above.
(3) To feel fear and helplessness as a result.
People often casually say "I had a traumatic experience", but after going through a real trauma, people become like the above. This film is the worst motion picture I have ever seen and I honestly regret having seen it.
Of course, it doesn't compare to the suffering of those who suffer from PTSD due to disasters, wars, crimes, etc. However, for me, watching this film, which I started to watch casually with no prior knowledge, mistaking it for something like a summer experience or a suspenseful film about a family escaping from a crisis (instead, they all are to be mechanically slaughtered without a hint of hope), was not only "seriously traumatic", but also made me think "there could be some really horrible films out there in cinema". After this, I didn't want to watch any movie that might have a chance of making me feel real bad and that spoiled my ability to watch films for quite some time.
For some reason I couldn't remember the title or the story for a long time after watching it, but just kept having a faint feeling of disgust as an experience ("Repression" as a defense mechanism of the ego).
In contrast to such a disgusting "Yokozuna" traumatic film, recently, I accidentally run into a disgusting "Ozeki" class traumatic film, [Midsommar], again, without knowing what it was about. It was only after I wrote a review for the Ozeki that I finally decided to remember the name of the Yokozuna film, and through a reluctant search, discovered that it was [Funny Games].
I don't find any meaning or emotion in this film. The filmmakers may have been trying to express the violence and cruelty that exists in the world by showing only the absurdity and misery of the situation, without adding any special significance or artistry to the content, emotion or humane images of the film, but even if they did, I think the way they did it was wicked, I even wanna say despicable. In short, it's so tasteless or full of bad taste that has no meaning. I'd think it's too much praise if the general evaluation was "mysterious", "creepy" or just "a horror film".
My redundant postscript
Just to put my mind at rest, here are my most hated or least favourite films that I've watched almost by mistake:
Most disgusting: Funny Games
Runner-up monster: Midsommar
Blood bath by Master director: Braindead
Simply incomprehensible: Candy
And here they are, all buried and sent back to my repression archives.
【“白いシャツとズボンと手袋をした異様な男に卵を上げようとしただけなのに・・”不条理で不快感溢れるミヒャエル・ハネケ節炸裂作品。】
■不条理で不快感溢れる作品を制作する監督ベスト3+1
1.今作の監督 ミヒャエル・ハネケ 「愛、アムール」で、涙を誘ったりしながらも(けれど、良ーく見るとね・・)、「HAPPY END」そして今作。
2.ラース・フォン・トリアー 「ハウス・ジャック・ビルト」
3.ポール・ヴァーホーヴェン
+1としては、明らかに今作に影響を受けたと思われる「聖なる鹿殺し セイクリッド・フィア」を制作したヨルゴス・ランティモスである。
そして、思い出したが、リューベン・オストランド監督も、近い気がするなあ・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭から、不穏感、不条理感、不安感が尋常でない作品である。
白いシャツとズボンと手袋をした小デブな男ペーターが、キャンプ地にやって来たショーパー一家(ゲオルグ&アンナ夫妻、そして息子の家に、卵を貰いに来るのだが、2回卵を落としてしまう。そして3度目・・。
ー 卵が割れてしまったときに、嫌ーな気持ちになる人は多いのではないだろうか。
今作での、ショーパー一家の行く末を暗示する見事な冒頭のシーンである。
・同じく白いシャツとズボンと手袋をしたパウルは、更に陰湿で暴力的で、
”明日の朝までに、アンタ達は死んでいるだろう・・”
と言いつつ、ゲオルグの脚をゴルフクラブで打ち付ける。
・そして、今作でパウルは3度、第四の壁を越えて見る側に、嫌ーな笑いを浮かべながら、語りかけてくる。
”このままじゃ、面白くないだろう?”
・劇中で流れるのは、丸尾末広の絵をジャケットに使用しているあの、「ネイキッド・シティ」の”ジョン・ゾーン”の金切り声の様なサックスが響き渡るフリー・ジャズである。
ー この選曲は、この作品のダークテイストに絶妙にマッチングしている。ー
<今作は、観客を、不安と不快な気持ちにさせる天才、ミヒャエル・ハネケ節全開作である。
中途半端なホラー映画が、裸足で逃げ出す程、嫌ーな気持ちにさせられる作品である。
けれど、ミヒャエル・ハネケ監督って、カンヌでは評価されている事が良く分かる作品でもある。>
ストーリーを承知の上で鑑賞したが⁉️
やはり半端な作品
米国版も同じ中身なのかな?
これ指定ないし地上波で放送したことあるのかな?
米国映画だと最後は正義が勝つみたいな結末が多いのだか特に目を覆うようなシーンは無し 脱ぐ所は表情だけ殺害シーンは音だけ巻き戻しのシーンは意味不明??
やはりR指定になるような派手な作品が観たかった!
個人的に拒否感がすごいある。ピアニストでカンヌ取ってるとあり検索し...
個人的に拒否感がすごいある。ピアニストでカンヌ取ってるとあり検索してみたら過去に劇場で見たことある作品だったけど、こっちも嫌悪感がすごすぎて記憶から消去していたらしい。なんだろ、お金払ってわざわざイライラしたいマゾ気質な方にはおすすめ。ほんといろんな意味でイライラできる。笑
4.8
とんでもない傑作
ハネケの早すぎる代表作だ
虚構と現実の間の壁を''第四の壁''という
映画の世界と我々現実の世界を隔てているのもそれだ
通常は第四の壁を通してそれぞれが独立しているが、この作品は壁を崩壊させる
観客への問いかけや逆再生
見る者にこういうのが見たいんだろう?と言わんばかりの巧みさ
特に着目してほしいのはbgmがほとんどない
エンドロールさえ曲がないのだ
敢えてBoneheadの『Naked City』のみを効果的に使用している点に好感がもてる
最近の映画は大きな音で恐怖を与える方法が主流だが、ほとんど曲を使用しないこの方法は、"人間の怖さ"がより引き立つと感じる
序盤のあからさまな伏線を早く回収してくれと祈る観客をあっさりと裏切り、最後は心のどこかで期待している最悪の伏線を回収する
お見事
まったく、オススメはしない
しかし、オススメしたい
最高の胸糞体験を是非
暴力、厄災、やり場のない怒り、向ける対象を失った怒り、ふっと現れ理...
暴力、厄災、やり場のない怒り、向ける対象を失った怒り、ふっと現れ理不尽に奪っていく。この虚構は現実並みに現実だと。観客に疑似体験させてくる。メタ視点からのメタ視点。あくまで正直にリアルにいる。やられたからやり返す。
時々出てくるナイフの描写。パンを頬張る姿にやられました。
ミヒャイルハネケ監督は二作目なんだけど、コードアンノウンよりは理解しやすく感じました。
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