ドッグ・ショウ!のレビュー・感想・評価
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アメリカ文化の縮図的コメディ
2000年に公開されたドキュメンタリー映画風のコメディ映画です。
この時期(11月の第4週)はアメリカでは感謝祭(Thanks Giving)の日で、木曜日の朝にはニューヨークで催される感謝祭パレードが生放送され、その後の番組では国際ドッグ・ショーが放送されます。
御多分に漏れず、昨年も今年(2023年)と同時期にこの映画を観ました。
タイトルの通り、この映画はアメリカで暮らす人々の姿が垣間見える作品だと思います。その為、日本で馴染みのあるジョークや笑わせ方はあまり無く、ボケに対してツッコミを入れるような分かりやすさも無いため、全く面白くないと思う人もいるかもしれません。
一般的なアメリカ人の立ち居振る舞いを知っていると「あー、あるある!」と共感を覚え、楽しく観ることができると思います。空気を読まず自分の話をし続ける南部訛りの男、公共の場で大声で喚き散らす下品な白人カップル、たった一泊の宿泊に7着もの着物を持って行こうとするゲイの男性、非常に不快な失言を繰り返すアナウンサーなどなど、文字に起こしてもイマイチピンと来ませんが、そんな人達が、カメラの前で繰り返す行動を見て、常識ある人間が観ながらツッコミを入れて楽しむのが本作です。
イヌのすぐ近くで喚き散らすカップルの姿に不快感を持つのは私だけの筈はなく、アメリカ人も同様です。同時にあんな非常識な人間がアメリカ本土で暮らしているのもまた事実です。そんな実際のアメリカ本土での危機を憂いながら苦笑いして観るのがお勧めの観方です(笑)
『ベターコールソウル』のチャックや、『ホームアローン』のお母さん、『キューティブロンド』ポーレットさんとも再会できますよ!
U-NEXTから是非一度観てみて下さい✨🐕
今夜(2024/11/04)また観ました!
この時期の定番コメディです‼️
絶妙のイライラ、モヤモヤ
妙な飼い主たちのオンパレード。
性格や外見が「ちょっと」ズレてる人たち。
ズレ方が「すごく」ではなく「ちょっと」なところが絶妙にイラつきます。
つまり、脚本も演出もかなりセンスがいいということですね。
特にTV中継のMCと解説者のズレぶりは相当イライラします。
尤も、脚本はネイティブじゃないと本当の面白さはわからないと思うけど。
ドッグならぬ毒気ショー?
ドッグショーも色々だが多くは技を競うのではなく血統や毛並、触診と歩様をみるだけのミスコンもどき、ブリーダーなら商売になるだろうが素人は自慢したいだけだろう。技を競うのなら訓練の苦労の様子とか飼い主との絆とか描きようがあるが容姿ではほぼ生まれつきなのでネタがない。
したがってタイトルの割にはワンちゃんは添え物で親ばかならぬ愛犬自慢達の群像劇、かと思ったら劇にも至らず疑似ドキュメンタリー仕立てだった。
ワザとらしい奇妙な5組の愛犬家の馬鹿話が延々続くだけ、冒頭から若夫婦の精神カウンセリングのシーン、ご当人たちの悩み事かと思ったら犬の心配。夜の営みを愛犬が観て以来ふさぎ込んでいるという・・。こんなのは序の口で下品な話のオンパレード。ショーのTV中継の司会者に毒舌無知のコメディアンを据えて「いま、審査員のご婦人がタマタマを触りました、彼女とはデートしたくないですね」とか、「勝ちたければ審査員の胸一つ、飛び交う賄賂も凄いんでしょうね」とかショーを冒涜三昧。
監督・脚本・出演まで買って出たからにはおそらくクリストファー・ゲストの実体験なのだろう、鼻持ちならない度を越した愛犬家たちをなんとか虚仮にしたくて創ったとしか思えない、風刺を超えて殺気すら感じる。それでも興業的には受けたようです、少なからずいるペット馬鹿に物言いたい人達は溜飲が下がるのでしょう。
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