劇場公開日 2001年3月31日

「アメリカ文化の縮図的コメディ」ドッグ・ショウ! 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカ文化の縮図的コメディ

2023年11月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

悲しい

楽しい

2000年に公開されたドキュメンタリー映画風のコメディ映画です。

この時期(11月の第4週)はアメリカでは感謝祭(Thanks Giving)の日で、木曜日の朝にはニューヨークで催される感謝祭パレードが生放送され、その後の番組では国際ドッグ・ショーが放送されます。

御多分に漏れず、昨年も今年(2023年)と同時期にこの映画を観ました。
タイトルの通り、この映画はアメリカで暮らす人々の姿が垣間見える作品だと思います。その為、日本で馴染みのあるジョークや笑わせ方はあまり無く、ボケに対してツッコミを入れるような分かりやすさも無いため、全く面白くないと思う人もいるかもしれません。

一般的なアメリカ人の立ち居振る舞いを知っていると「あー、あるある!」と共感を覚え、楽しく観ることができると思います。空気を読まず自分の話をし続ける南部訛りの男、公共の場で大声で喚き散らす下品な白人カップル、たった一泊の宿泊に7着もの着物を持って行こうとするゲイの男性、非常に不快な失言を繰り返すアナウンサーなどなど、文字に起こしてもイマイチピンと来ませんが、そんな人達が、カメラの前で繰り返す行動を見て、常識ある人間が観ながらツッコミを入れて楽しむのが本作です。

イヌのすぐ近くで喚き散らすカップルの姿に不快感を持つのは私だけの筈はなく、アメリカ人も同様です。同時にあんな非常識な人間がアメリカ本土で暮らしているのもまた事実です。そんな実際のアメリカ本土での危機を憂いながら苦笑いして観るのがお勧めの観方です(笑)

『ベターコールソウル』のチャックや、『ホームアローン』のお母さん、『キューティブロンド』ポーレットさんとも再会できますよ!

U-NEXTから是非一度観てみて下さい✨🐕

蜷川吝塀