ザ・トレンチ 塹壕

劇場公開日:

解説

第1次世界大戦に起きた、20世紀最大の愚行と呼ばれる“ソンムの戦い”。「チャーリー」の名脚本家ウィリアム・ボイドが、悲劇の前夜48時間を前線の兵士たちの視点で描いた重厚なヒューマン・ドラマ。

1999年製作/95分/イギリス
原題または英題:The Trench
配給:彩プロダクション
劇場公開日:2001年8月4日

ストーリー

1916年の真夏、6月29日。フランス北部のソンムで、イギリス軍の新兵たちは地下に掘り巡らされた塹壕の中で攻撃命令を待っていた。ビリー、デル、ダベントリ-、そしてビリーの兄エディーらは全員が志願兵だったが、長引く戦いでかなり疲弊、憔悴していた。デルが手に入れたヌード写真を見たビリーは、その中の1枚のモデルが、実は密かに想いを寄せていた知り合いの女性だと思い込む。エディーは穴から顔を出したところをドイツ兵に狙撃されて病院へ運ばれ、戦友たちは目の前で爆撃を受け死んでしまう。次々と死者が増え、塹壕には重苦しい空気が充満する。そして攻撃の時は、刻々と近づいてきた……。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0「一将功成らないのに万骨が枯れてしまった」ようなものか。

2023年9月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

評論子は、決して戦史には明るくないのですけれども。 本作は、第一次大戦中のイギリス軍が、フランス軍への巻き返しを期して計画された「ソンムの戦い」を描いた作品というはことで、この作戦は、第一次世界大戦史上でも「無謀な作戦」と評されているもののようです。 作品を観ても、長い長い…ともかく長い持久戦のあとに、ある日、総攻撃の命令が下っ て兵士たちは塹壕(トレンチ)を飛び出して、勇躍・前進攻撃をかけるのですが…。 前述のとおり、評論子は戦史家でもありませんので、このタイミングでの(塹壕を飛び出しての)総攻撃で、多くのイギリス軍兵士が銃弾の餌食になってしまったことについて、作戦的に是なのか非なのかは、評論子には言及することができません。 (たとえば、消防士といえども、火災の現場に突入することは危険であることに間違いはありませんが、火災を早期に鎮圧するためには、消防隊の現場突入か必要なこともあり得る) しかし、ただ一つはっきりと言えることは、戦うのは兵士だけでなく、指揮官も、一緒に泥を被らなければいけなかったということです。 「一将功成りて万骨枯る」とはいうものの、「戦うのはお前達だけで、指揮官の俺は高見の見物」というとであれば、その将の下で枯れた万骨は、決して浮かばれない。 このことに、改めて思いを至らせてもらえたという点では、それなりの良作ではあったと思います。評論子は。

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