「CGでは出せない気持ち悪さ」オテサーネク 妄想の子供 ケロケロケロッピさんの映画レビュー(感想・評価)
CGでは出せない気持ち悪さ
久しぶりに観たくなって再鑑賞。
面白いのは、オテサーネクが"生まれる"前後で映画のテンポが全く変わるところ。
生まれる前はとにかく母親のクレイジーぶりに父親ともども観客は引きまくりで、コイツが"出産"してしまったら一体どうなるんや!?とハラハラする。
"出産"後は一転して聖母マリアのような微笑を浮かべる母親。父親はとにかく隠蔽に奔走し、母親は飢えさせないために奔走するが、ここから楽しい大殺戮が始まる。
後半、母性とはなんぞや?子供とはなんぞや?ということを考えさせられてしまった。オテサーネクをあくまで庇おうとする母親。いっそこの手で殺そうとする父親。出産経験がないのに母性が備わっている隣人の少女。子供を性的対象としか見れないおじいさん。
奇想天外なストーリーなのに、思いの外難しいテーマについて考え込んでしまった。
とかなんとか言いつつも、とにかく動くオテサーネクのビジュアルが本当にすごい。CGではこの気持ち悪さは絶対出せないと思う。本当はキャベツおばさんとの壮絶な対決シーンも観せてほしかったのだが…
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