「サイコホラーの教科書にしたいくらいの傑作」悪い種子 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
サイコホラーの教科書にしたいくらいの傑作
1957年公開作品なんだと。63年前ですよ。いや、これ無茶苦茶オモロイ。と言うか怖い。¥199- なら安いもんだし。もう、今、安くて面白い映画探索に嵌ってます。
サイコパス遺伝子の存在の可能性は、医学的には否定。と言うか、倫理上、否定されていると理解してます。が、犯罪心理学的な見地からは「高い確率で肯定」。反社会性の高い子供の場合、その遺伝率は80%を超えると言う、某研究機関の報告あり。いややなぁ、そんなん、遺伝したら。と言うか、サイコパス遺伝子なんてのがあったとしたら。色々とめんどくさそうで。でも、この映画のネタバレと言うか、クライマックスは、その問題に根差しています。
2018年にマッケンナ・グレイスちゃんでリメイクされたドラマがあるそうですが、そちらも観たくなりました。
1957年当時、悪が蔓延る結末は、米国内の法律上禁止されておりました。でね、話はそれるけど、ジョン・ウェイン主演の西部劇は、必ず白人がインディアンを撃退して終わるんですよ。それはオカシイやろ、って思うんですけどね。インディアンが白人の迫害を逃れて生き残るとか、白人を追い返すとか、法的に禁じられてたってことんか?なんてね。
悪しき遺伝子を抹殺するため、母親は心中の途を選ぶが、彼女だけがあの世に召され娘は生き残る。この映画も、ラストは「悪」たる8歳のサイコパス少女に天罰が下ります。今、リメイクされるとしたら、少女だけが生き残り無邪気な殺人は繰り返されるのでした、ってなるんかなぁ。マッケンナ・グレースで?イヤ、そっちんが見たいわ。
ほぼ少女自宅だけを舞台にして繰り広げられるサイコホラー。脚本と演技だけで、この不穏な怖さに満ちた世界感を作り出せるなんて、素晴らしい。いや、コンピューターによる映像化技術に頼り切ってる製作者、慣れ切った私達にとって、Discover Classicです。見る価値ありです。やっぱり、ストーリーと脚本と演技を大切にしなきゃ、な訳ですね。
良かった。とっても。
目からうろこが、落ちて落ちて落ちまくった。
☆は先人へのリスペクトです。
今晩は
”フロム・ダスク・・”にいただいたコメントバックです。
”俺的には、20世期最低の傑作の一本です” うーむ、絶妙なご意見です・・。カオスの世界でしたね・・。
凄く面白かったのですが、部屋に来た家人からは”朝からこの人何観てるのかしら?”という複雑な表情を頂きました・・。
家でR15+を観るというのも、色々問題がありますね・・。
ちなみに、恥ずかしながら、今作は全く知りませんでした。再びですが、情報を有難うございます。
では又。