「故郷は美しい」わが谷は緑なりき odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
故郷は美しい
舞台は1870年代(日本では明治初期)、英国ウェールズ地方の炭鉱の村に暮らすモーガン一家の物語。年の離れた兄5人と美人の姉の末っ子として生まれたのがヒュー(ロディ・マクドウォール)、家族からも村人からも可愛がられるかわいい男の子の成長をカメラが追ってゆく、物語は村を去るヒューの回想から始まる。頑固で厳しいがヒューには優しい父と肝っ玉母さん、いつも励まし支えになってくれる牧師さん、喧嘩の勝ち方を教えてくれた拳闘家のおじさん、優しくて料理上手のお義姉さん、みんな心の宝物だ。それでも資産家と労働者階級、教会の欺瞞性、いつの時代でも人を見下し傷つける心無い人々の存在、危険な炭鉱労働・・、横たわる問題は重く厳しい。
煤で汚れた炭鉱の村、それでも心に残る故郷は美しい、わが谷は緑なりき・・。
ヒューマンドラマの名作です。
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