わいろ ザ・テイク

劇場公開日:

解説

組織のボスから平然とワイロを受けとるダーティ黒人刑事の暗躍を描く。製作総指揮はスタンリー・ルービン、製作はハワード・ブランディ、監督は「スーパー・ガン」のロバート・ハートフォード=ディビス、原作はG・F・ニューマン、脚本はデル・ライズマン、フランクリン・コーエン、撮影はデューク・キャラハン、音楽はフレッド・カーリン、編集はアーロン・ステルが各々担当。出演はビリー・ディー・ウィリアムス、エディ・アルバート、フランキー・アヴァロン、ソレル・ブック、トレイシー・リード、アルバート・サルミ、ヴィック・モローなど。日本語版監修は野中重雄。テクニカラー、ビスタサイズ。1974年作品。

1974年製作/アメリカ
原題または英題:The Take
配給:コロムビア映画
劇場公開日:1975年9月6日

ストーリー

犯罪捜査官として名高い黒人のテリー・スニード(ビリー・ディー・ウィリアムス)がサンフランシスコからニューメキシコのパロマへ派遣されてきた。だが署長ノレイ・バリガン(エディ・アルバート)はなぜかスニードを苦々しく迎えた。。あてがわれた部屋には、何かうさん臭いフランク・ドレック警部(アルバート・サルモ)や若いジョン・トールベア刑事などがいた。腰をおちつける間もなく、スニードはある施設で働いている美しい黒人女性ナンシー・エドモンド(トレイシー・リード)を訪れた。さらに、土地のボス、ビクター・マンソー(ヴィック・モロー)を訪ね、彼がさし出すワイロを平然と受け取った。そこへやって来たドレック警部もマンソーから金を受け取った。ここは町ぐるみマンソーに握られている、汚職警官の別天地だったのだ。ナンシーはかつて、犯罪シンジケートからのワイロの収金人としてスニードに使われていたのだ。その彼女に冷たくあしらわれたために、仕方なくスニードは別の収金人オスカー(ソレル・ブック)を呼び寄せた。スニードはそのマンソーからも金を絞り取るためにチンピラのダニー(フランキー・アヴァロン)を使って情報をかき集めたが、これを知ったマンソーはスニードをさんざん痛めつけた。スニードは最後の手段として、バリガン署長の尻をたたいて特別捜査班を組織させた。手始めにマンソーの麻薬運搬車を急襲させて尻尾を掴んだ。怒ったマンソーは、スニードを失脚させることを決心した。スニードはこの一件で大金を掴んだ。だが、それはマンソーの罠だった。マンソーはその金をすべてチェックしていて、スニードの汚職警官ぶりを暴露しようというのだ。ところが、これに気づいたスニードはその金をすぐにオスカーに渡してしまった。恥をかいたのはドレックだった。バリガン署長の前でスニードを汚職警官として決めつけたものの、その証拠はあげられなかった。欲しいだけの金をこしらえたスニードはオスカーをパロマから送り出した。スニードの正体をかすかに感ずいていたのは、かつて正義感の強かった若い刑事トールベアだったが、今や彼も分け前をねだるようになっていた。だがスニードは、ニヤニヤしながらトールベアにバッジを見せた。マンソーの一件の手柄で、今やスニードはチンピラ刑事どもを指揮する警部に昇進していたのだ。(コロムビア映画配給1時間32分)

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