「企業が権力を得て、市民を統制するという予言」ロボコップ(1987) うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
企業が権力を得て、市民を統制するという予言
SFというジャンルで、ここまで血なまぐさい映像を実現したのは初めてじゃないだろうか。いろんな意味で、この映画はたくさんのフォロワーを生んだ。
のちにリメイクもされて、残念ながら商業的に成功はしなかったようだけど、良い映画だった。
惜しむらくは、B級ということで、キャスティングがしょぼいことぐらいか。デトロイトという街を未来都市と犯罪のスラムの対極で描いたことと、キャラクターの描き込み、迫力あるテーマ音楽。どれも素晴らしい。
企業が力を持つと、行政、法律、そして司法の全てに介入できるという、皮肉の効いたストーリーと、それを逆手に取った設定で痛快なエンターテインメントに仕上げるという離れ技をやってのけたヴァーホーベン監督の、最高傑作だろう。
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