「シリーズ最強最恐の敵、その名はドラゴ」ロッキー4 炎の友情 かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズ最強最恐の敵、その名はドラゴ
ロッキーシリーズ第4弾。
ゴールデンラズベリー賞を5つ受賞。
【ストーリー】
アメリカボクシング界ではすでに伝説となっていた、ロッキー対アポロのリマッチから数年後。
ヘビー級王者に返り咲いたロッキー・バルボア(シルベスター・スタローン)は、元王者アポロ・クリード(カール・ウェザース)と友人として親しく過ごしていた。
ソ連から来訪したアマチュア王者イワン・ドラゴがロッキーに対戦を希望するが、その挑発的な言動に立ち上がったのはアポロだった。
アポロとドラゴの対戦はエキシビション・マッチとして開催された。
1ラウンドはテクニックであしらうアポロだったが、2ラウンドにドラゴが攻めるとボロ雑巾のように倒される。
リングで意識を失ったまま、アポロは死んでしまった。
勝利者として宣言を受けたドラゴが、次の対戦相手として指名したのは、アポロのセコンドについていたロッキー。
アメリカ国内ではリベンジ・マッチの機運が高まる中、ついにロッキーはドラゴとの対戦を決断する。
科学的トレーニングで作り上げられたドラゴ。
パンチの力積は通常のボクサーの2倍以上というモンスター。
その圧倒的なる戦闘力に対抗するため、ロッキーは冬山での原始的なトレーニングで試合に挑む。
ロッキー4です。
あのドルフ・ラングレンを一躍スターにした、ロッキーシリーズ最高傑作です。
ロッキーといえば、ボクシングシーンの迫力で人気となった、スタローンの代表シリーズ。
パンチが当たると爆発したような音と衝撃で殴られた方が吹き飛ぶリアクション、といった派手な演出が頭に浮かぶ方も多いと思います。
6作まで制作された中でも、実はこの作品が最もパンチの表現がヤバい。
身長差が20センチ近くあるクール系イケメンのドルフ・ラングレン、大げさな演出表現を信じさせてしまう説得力にあふれた、最高の肉体美。
本当にドラゴのパンチだけ、全シリーズでも破格の扱いですよ。
試合撮影中に本当に額にパンチが当たって
「衝撃が背筋をつたわって尻までズシンときた。倒れそうだったけど、頑張って演技続けた」
とスタローンが最近語ってました。
「え?マジ?(笑)ごめん知らなかった!」
映像見ながら対談してたドルフ・ラングレン、こんなリアクションでしたけど。
この頃のスタローンは、キャリアで最も色気のある顔と肉体をしていたと思います。
顔のシェイプと体のカットすごい。
アポロ役のカール・ウェザースも、元プロフットボール選手という優れた身体をものすごく作り込んでます。
『300』を超える、筋肉好き垂涎のマッチョ映画です。
おっと忘れてならないのが、アポロの入場シーンでショーマンシップを発揮したジェームス・ブラウン。
和名・西田敏行。
そうです、あの『ゲロッパ!(セックスマシン)』の人です。
あそこ最高だったなあ、あれだけ見返すときもあります。
その都度アメリカってエンタメの国だなあと感心。
そんな文化だからこそ、こんな迫力ある試合映像を作れたんだなと。
今のロシアと大きくイメージの異なる当時のソビエト連邦、その描かれ方も興味深いですよ。