劇場公開日 1986年6月7日

「問題のラストのスピーチ」ロッキー4 炎の友情 mimiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0問題のラストのスピーチ

2016年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

試合終了後のスピーチがやはり気になりますね。この場面の政治的な教訓を伝えようとする意思が強すぎて後味を微妙なものにしています。
てっきり好敵手であったアポロの話をするのかと思いきや、戦争で多くが殺し合うより2人が殺し合う方がマシだといういまいち腑に落ちない演説。誰も殺しあわないのが1番では?

この「殺す」という尖った表現も今までからつづくロッキー・バルボアのイメージとは乖離しているように思えました。高利貸しの手先からも足を洗いましたし、そもそもやりたくてやっていたわけではなかった。不器用だけれど心の優しい男がロッキーなのではないのだろうか。リングの上で「虎の目」になることはあっても殺し屋になっていたわけではないと思います。

観客の声をきき、リングで戦っているうちに復讐心から戦うのはよくなかった。人は変われるんだと思い、あえてアポロの話を出さなかったのかもと思えば納得できなくもないですが、やや映画からの説明不足を感じますね。その結論にロッキーがたどり着いたとしてもアポロを想う私たち鑑賞者の心は置いてきぼりになっているのではないでしょうか。
ロッキーシリーズに関してはもう少し共感できるラストに仕上がってもよかったのでは

個人的にはミュージックビデオ風のシーンを2つほどけずってラストのしめに時間をまわしてもよかったのかなあと思います。
3のアポロとロッキーのクロスカウンターの止め絵で終わるところなんて最高だったので比べると勿体無いなあと。

上記以外はいつも通りの熱い映画でした。スタローン、ロッキーの今後に期待です。

mimi