ローラーとバイオリンのレビュー・感想・評価
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水がこの時すでに、
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山奥にある湖で深呼吸したような気分にさせてくれる気持ちのよい映画。A.タルコフルスキー監督の卒業制作、28歳のときの作品。
階級の異なるローラー引きの労働者とバイオリンを弾く少年の話。冒頭で流れる音楽がとても良い。そして湿ったような画面の中に美しいシーンがちりばめられている。
中でも、雨の上がった日、少年が廃屋のような場所で弾くバイオリンのシーンが圧倒的に美しく画面に引き込まれる。社会的な価値の突き抜けたところにある何かを提示してくれる。
少年は水溜りに反射した光を顔に受けながら、夏の雨を演奏する。労働者はタバコを吸おうとするけれども、ハッとして腕を下げ何かを思う。
その後のタルコフスキーの作品がもつ、らしさ、はまだ片鱗を見せるにすぎなく、
とても観やすい作品。
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