「かなり退屈ながら、ロープ用いた殺人による死体の存在がバレないかハラハラドキドキ」ロープ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり退屈ながら、ロープ用いた殺人による死体の存在がバレないかハラハラドキドキ
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アルフレッド・ヒッチコック監督による1948年製作の米国映画。原題Rope、配給MGM。
原作が舞台劇ということで、映画も部屋から一切外に出ずに、かなり退屈な部分はあった。
こんなに動きのないヒッチコック映画は初めての経験。ただ、観る我々は二人の犯罪がどうなされたのか?今死体が何処にあるのかを知っており、いつバレるか、ハラハラドキドキはさせられた。
そして犯人二人が、ジェームズ・スチュワートの問いかけ等により、だんだん追い詰められていく展開も演劇的な面白さはかなりある。かなり実験的な映画に思えたが、この感じ何処かで見た様な。そう、刑事コロンボの印象に類似で、成程こちらが本家ということか。
最後の方、二人の自白同然な不自然な態度から、ジェームズ・スチュアートにより犯罪が明らかになる展開は、神父を前にした罪の告白的で、かなり宗教的なものを感じた。背景は良くわからないが、神の前で小さき存在のヒトに他人の生き死にを決める権利など無いという怒りの様なものも感じた。
製作シドニー・L・バーンステイン、原作パトリック・ハミルトン(舞台劇『ロープ』)、脚本アーサー・ローレンツ(追憶(1973)等)及びヒューム・クローニン、撮影ジョゼフ・バレンタイン(ジャンヌ・ダーク等)及びウィリアム・V・スコール、美術ペリー・ファーガソン、音楽レオ・F・フォーブステイン。
出演はジェームズ・スチュワート、ジョン・ドール、ファーリー・グレンジャー、ジョアン・チャンドラー。
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