劇場公開日 1991年4月5日

「レナードが教えてくれたこと」レナードの朝 きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0レナードが教えてくれたこと

2018年12月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

泣ける

幸せ

心温まる感動作と思って観たのですが、それだけでなく、思っていたよりも更に深みがありました。

ロビンウィリアムズとロバートデニーロの笑顔がかわいらしくてとても素敵。
デニーロの演技はやっぱり凄いですね。難しい役どころでも自然に魅せてくれます。

ロビンウィリアムズはこういう役が本当に似合いますね。優しくて真面目な医師の役です。
セイヤー先生の人柄がすごく好きです。外出先の提案でオペラや博物館などのお堅い場所しか思いつかなかったり、ダンスでおどおどしてたり。なんとも微笑ましい。

この作品、好きなシーンがたくさんあります。
患者達にボール回しをさせたり、音楽を聴かせたり、「庭」がとっても賑やかになるシーン。
医師たちが無言で小切手を置いていくシーン。
レナードが海に入って行っちゃうところや、エレベーターでの「跳ねるな」。
無意識に笑顔になってしまうような温かいシーンがたくさんあります。

しかし、患者たちには眠っていた時差による葛藤が。それを見て医師も…。
そういった辛さも温かいシーンと引き立て合って、とても沁みる。
レナードが飛ばしてしまったセイヤー先生の眼鏡を拾った後のシーン。
セイヤー先生が過去に映ったレナードとのビデオを観る場面はもう泣かずにいられない。
一番好きなのはやっぱり、あの2人のダンスシーン…切なくて、でも幸せで…心にきます。

ラストも素敵。レナードが教えてくれたことが、変化をもたらした。
きっとこの目覚めの奇跡にはいい意味があったんだ、と思わせてくれます。

人生にはどうにもならない辛いこともある。それでも希望はあると教えてくれる。
日々過ごすうちに時として忘れてしまう、大切なものを思い出させてくれる。
人の温かさを感じる、切なくも優しい作品でした。

きーとろ