レッド・ムーンのレビュー・感想・評価
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今だったら…
騎兵隊の案内人である初老の男。
インディアンの居留地で10年間囚われの白人女性と子供を助け、懇願され故郷に送る。
男と母子の西部の旅。子供は英語を話せず、ぎこちなかったが、母子共々次第に交流を深める。
男は隠居後住む家に住まわせる提案を。
が、彼らを追う者が。女の夫で子供の父親のインディアン。息子を取り戻そうと執拗に追う。
特筆すべきは、影も音も無く忍び寄る。ちらちら姿が見えるだけ。
手口は残虐。皆殺し。
近くにいる。何処に潜んでいるか、何処から狙ってくるか。
クライマックスの攻防などスリル充分で、スリリングなサスペンスタッチの西部劇。
ただ、今となって思う事。
西部劇が衰退したのはインディアンなどの差別的描写が要因の一つ。
ほとんどキャラ描写なく、悪魔か獣のような恐ろしい存在として描いているのは、今となってはコンプラ的にアウト…?
今だったらインディアン父親を主人公にし、白人男に連れられた母子を取り戻す…なんて話になりそう。
サラの作った料理はアパッチ料理?
見えない敵
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
敵は執念深く残虐、だけど神出鬼没で殆ど姿を現さないし、特に表情がわからない。正体がわからないところからくる怖さがある。戦いの場面は古い映画なのでそれほど迫力があるわけでもないのだが、いつ来るのか、どこから来るのかという不安を掻き立てるのが良い。この時代にしてはとても斬新だし、敵の正体を隠すという作品のはしりなのかもしれない。とはいっても彼は次々に村を全滅させてきたほどの強さは感じさせない。
物語は白人側の立場から描かれていて、先住民側の事情はお構いなしに進行するのは一方的。そうじゃなくてもそれほど打ち解けているわけでもないのに、父親を殺された少年と殺した男とが今後も生活が出来るのかという大問題さえたいして重要視されていないようで不満が残る。登場人物たちは戦いの前まで会話も動きも少なくてどんな人物かわからなくて思いいれが出来ず魅力に欠ける。
緊張続きのスリラー西部劇
幼い頃先住民にさらわれて育ち、混血の息子1人を連れている白人女性のSarah。彼女に懇願され、駅まで護衛することになったSam。10年間捕らわれの身であったため仕方ないにしても、コミュ障の母子という、とんだお荷物を抱えることになったSamに前半はちょっと同情します。
足音もなく忍び寄る追っ手は凶暴なSalvaje。要は息子の親権争いなのですが、追跡の過程でSalvajeの手により民間人や仲間が多数犠牲になります。Sarahは手放したくないにしても、息子自身は父親の元に帰りたそうなので返せばいいではないかと思ってしまいます。(返した所で殺戮は免れないということで戦い続けるのですが…。)
姿をなかなか現さない敵に緊張の連続。無音と音楽の使い分けも効果的でした。撃っても撃っても死なないSalvaje!最後もまた出てくるんじゃないかとヒヤヒヤしました(^_^;)。出て来たらもうホラー西部劇です。
か弱き女性に助けを求められたら、男は命懸けで守るものさ、という古き良きヒーロー像でした。
西部劇のターミネーター
先住民を見つけ、居留地に送る騎兵隊を手伝っているのが主人公(グレゴリー・ペック)。
最後の任務で見つけた先住民の中に、幼いころに拉致された女性(エバ・マリー・セイント)が子供を連れて途方に暮れていた。
引退すると決めていた主人公は、この親子を自分の牧場に連れていく。
先住民の一匹狼で悪魔のような男がこの子の父親だった。
この悪魔が牧場に迫ってくる。
ターミネーター並みに強い悪魔だ。
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