令嬢ジュリー
劇場公開日:1952年8月15日
解説
アウグスト・ストリンドベルイの同名の著名な一幕戯曲より、スウェーデン王室演劇場出身のアルフ・シェーベルイが脚色・監督した一九五一年度作品で、同年カンヌ国際映画祭においてグラン・プリを獲得した。撮影はイエラン・ストリンドベルイ(原作者と親戚)、音楽はダグ・ヴィレーンの担当。主演はすべて王室演劇場出身のアニタ・ビョルク、ウルフ・パルメ、アンデルス・ヘンリクソン(彼は監督者でもある)。以下、メルタ・ドルフ、リッシ・アーランド、子役のインゲル・ノウルベルイ、ヤン・ハーゲルマンらが助演。
1951年製作/スウェーデン
原題または英題:Froken Julie
配給:北欧映画=欧米映画
劇場公開日:1952年8月15日
ストーリー
夏至祭の宵、豪農の納屋の中では女中や農夫が、白夜の一刻を踊り狂っていた。父伯爵カウント(A・ベンリクソン)が近所の農家を訪問した留守、娘のジュリイ(A・ビヨルク)は楽の音に誘われてダンスに出かけ、下男のジャン(U・パルメ)と踊った。しかし彼の厚かましい態度を怒ったジュリイは彼を置去りにして去ったが、やがて台所で許婚のクリスチン(M・ドルフ)と語らうジャンをみると、ジュリイは挑発的な態度で彼をからかわずにはいられなかった。生来卑しい農夫にすぎなかったジャンは少年の頃からどんなにジェリイを想いつづけて来たことかと、彼女を口説きはじめ、ついにジュリイはその夜ジャンに身を任せた。彼女は、不幸な少女時代のこと、自分を神経質な女に育ててしまった暗い家庭生活をジャンに打明けた。彼は、二人でイタリアに逃げ、新生活を打たてようと誇らしげに彼女をはげますが、聞くほどにジュリイは、男のいい加減な妄想と二人の食い違いを思い知らされるのであった。夜明けと共に父は帰宅しジャンは再び卑屈な召使いに戻った。今は一夜の悪夢もさめ果てたジュリイは、彼女の誇りを全うする唯一の手段--自殺をえらばなければならなかった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルフ・シェーベルイ
- 脚色
- アルフ・シェーベルイ
- 原作戯曲
- アウグスト・ストリンドベリ
- 撮影
- イエラン・ストリンドベルイ
- 美術
- Bibi Lindstrom
- 音楽
- ダグ・ヴィレーン