旅愁(1950)のレビュー・感想・評価
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ナポリ、ポンペイ、カプリ、ベスビオ火山。観光地の映像だけでもカラーだったらなぁと思う。
帰国を早めたのは離婚したかったからか、そうでなかったのかを確かめるためにイタリアまでやってくる妻と息子。マニーナの写真を見て、父が生きていると確信する息子。あれほどまで離婚拒否していた妻キャサリンも潔くあきらめる。その二人の潔さと優しさが心に染み入るように訴えてくる。マニーナのコンサートを真剣に聞き入る息子デビッドもいい。
すべては人生の休暇だった。キャサリンだって捨て身技を使って優しさを表現できたし、離婚劇だったはずなのに、なんだか優しい人だらけ・・・それでも音楽がいいし、心理描写が豊かなので結構好きな映画だ。
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旅先の恋は儚くおわる
独特な物憂い映像美とジョーン・フォンテインのしっとりとした美しさ以外特徴のない映画。煮え切らない男と女の恋の結末も、「カサブランカ」の類似を試みたけれど、スッキリしていないので印象に残らない。ウイリアム・ディターレの演出より脚本自体の出来が悪い。ヨーロッパロケが目的の観光映画と勘繰ってしまう。
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