リアリティ・バイツ
劇場公開日:1994年12月10日
解説
90年代に生きる、いわゆる″ジェネレーションX″の若者たちが社会の様々な現実に向き合う中で、本当に探し求めていたものに出会うまでを綴った青春映画。スタッフ、キャストとも同世代の若者たちが多く参加し、等身大の青春群像を描き上げている。MTV感覚と映画的センスを融合させた演出も見もの。監督・主演は米のTV界で活躍し、これが監督デビューとなる28歳の新鋭ベン・スティラー。製作は「ジュニア」などで俳優として活躍するダニー・デヴィートと、マイケル・シャンバーグの共同。脚本は、本作がデビューのヘレン・チャイルドレス、撮影はエマニュエル・ルベスキ。音楽はオリジナル・スコアをカール・ウォリンガーが書き、76年の全米一位のヒット曲となった、ザ・ナックの『マイ・シャローナ』を筆頭に、ビッグ・マウンテン、U2、レニー・クラヴィッツ、ダイナソーJr 、リサ・ロエブ&ナイン・ストーリーズなどの挿入曲が全編を彩る。出演は「愛と精霊の家」のウィノナ・ライダー、「生きてこそ」のイーサン・ホークほか。
1993年製作/アメリカ
原題または英題:Reality Bites
配給:UIP
劇場公開日:1994年12月10日
ストーリー
大学の卒業式で総代としてスピーチしたリレイナ(ウィノナ・ライダー)はその夜、男友達のトロイ(イーサン・ホーク)と夕食を共にする。彼女の離婚した両親(ジョー・ドン・ベイカー、スーザン・ノーフリート)がそれぞれの新しいパートナーと同席したため、晴れの日のはずが険悪なムードで終わる。TV局に就職したリレイナは、ルーティンワークに追われる日々にうんざりする。ルームメイトの親友ヴィッキー(ジャニーヌ・ギャロファロ)とドライブ中に衝突事故に遭った彼女は、相手がMTV編成局長のマイケル(ベン・スティラー)と知るや、ほのかに運命的な出会いを感じる。やがて、働きもせずバンド活動に明け暮れているトロイが仲間のサミー(スティーヴ・ザーン)を連れて、強引に4人で同居生活を始めた。リレイナの夢は、自分たちの世代を表現したドキュメンタリーを発表することで、彼女は恰好の被写体である仲間たちにビデオ・カメラを向け続ける。そんな折り、事故以来、会っていなかったマイケルが現れ、彼は話し込むうちにリレイナの素直な魅力に引かれる。いつしか抱き合う2人を偶然に見たトロイはマイケルを揶揄し、嘘の愛の告白で彼女を怒らせた。リレイナは番組の厭味な司会者グラント(ジョン・マホーニー)に、ドキュメンタリー・ビデオを放映するように頼むが、逆にクビを宣告される。落ち込む彼女を元気づけたトロイは唇を重ねるが、彼女は友達のままでいたいと言う。マイケルから本社の会議でビデオを審議する、と告げられたリレイナは、一方で就職活動に励むが、行く先々で拒絶される。マイケルからはTV局がビデオを買いたいという吉報が届けられた。だが、発表会で披露された作品は彼女の製作意図のかけらも残っていないほどズダズタに再編集されていた。マイケルは彼女に、自分もトロイのように妥協せずに生きたいが、実社会は厳しいと呟く。傷心の彼女をトロイがそっと抱きしめた。翌日トロイは演奏のために店に行き、リレイナは後を追う。その彼女の前に現われたのは、ニューヨーク.行きの切符を持ったマイケルだった。マイケルとトロイは、リレイナの前で対立するが、リレイナを置いて、トロイは父親の葬儀に赴くため、街を出る。リレイナはトロイを追って行こうとしたが、既に遅かった。しかし数日後、放心するリレイナの前に、今までとは全く違って正装した姿のトロイが現われ、リレイナを迎え入れた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ベン・スティラー
- 脚本
- ヘレン・チャイルドレス
- 製作総指揮
- ステイシー・シェア
- William Barcray Malcolm
- 製作
- ダニー・デビート
- マイケル・シャンバーグ
- 撮影
- エマニュエル・ルベツキ
- 美術
- シャロン・シーモア
- 音楽
- カール・ウォリンガー
- 音楽監修
- カリン・ラットマン
- 編集
- Lisa Churgin
- 字幕
- 戸田奈津子