「The statue was always there. アフガニスタンで無双するランボー」ランボー3 怒りのアフガン アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
The statue was always there. アフガニスタンで無双するランボー
ロッキーと双璧をなすスタローンの代表作第三弾。2020年6月に公開される最終作に向けて過去作を見直しです。
冒頭のスティック・ファイトのシーンでのスタローンの目の演技がヤバいです。戦ってる時のメッチャ殺意のある目からフッと正気に戻った時の目の演技。この時期のスタローン筋肉といい、演技といい、油が乗ってますね!なんて思ってたら本作でゴールデン・ラズベリー賞獲得との事。えー、なんで⁉️
まぁ、確かに本作では過去二作にあったベトナム戦争帰りの苦悩とかは無くなってますし、ラストのソ連軍との戦いで銃をぶっぱなせばソ連軍がわーっとやられていくのはコメディの領域に近いですし、101分の上映時間に対し108人劇中で死んでいるので「最も暴力的な映画」としてギネスに載ってたりもするらしいのですが、それでも個人的には嫌いになれないです。
本作はランボーで「ソ連は酷い国だ。アメリカ万歳!」というプロバガンダをやろうとして大失敗しているのが何ともスタローンらしいじゃないですか。劇中でランボーに協力していたアフガニスタンの兵士ムジャーヒディーンがその後のタリバンへ繋がっていくという皮肉。しかもわざわざ「全てのアフガニスタンの兵士へ捧ぐ」なんてテロップ入れちゃうもんなぁ。当時はその13年後に9.11なんて大惨事を起こすなんて思いもよらなかったのでしょうけど、今観ると色々とやらかしちゃってる印象を受けます。
ここから次回作まで20年のブランクが空いてしまいますし、失敗作としての位置付けになってる感じもある本作ですが、スタローンはバッキバキに体を鍛えてますし、嘘か真かあの火薬で傷を治療するシーンは本人が実際にやっているという話がでるぐらいスタローンが頑張ってた本作。スタローンを語る上では外せない作品なのではないかと思います。