ランボーのレビュー・感想・評価
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ランボーは乱暴じゃない!
いやー、懐かしい! スタローン若い!保安官も長官も見覚えありありだけど、今、何してるんだろう?
この画面の荒さと古臭さが、内容にマッチしていて、実に良い。 それでいて、今見ても見劣りがしない。しっかり引き込まれてしまう。うん、やっぱり名作だ。
初めて「ランボー」を見た時のことを思い出す。
予告編で見かけて、スゴいな〜とは思っていたが、当時はまだ学生だったので、お小遣いが少なく、映画館で観れなかった。テレビ放映で初めて見た時に、そのカッコよさに魅了され、2作目以降は必ず映画館へ出向くようにした。
「ランボー」と言えば、「ロッキー」に並ぶスタローンの金看板。正に名物キャラではあるんだけど、この1作目はちょっと毛色の違う気がする。
確かにメチャクチャ強い男ではあるが、ある意味被害者であり、逃げ回る逃亡者である。
痛快なアクション映画というよりも、ドラマ的な要素の方が強いと思う。
シルベスター・スタローンの、リアルで半端ないアクションに魅せられていたのだが、それだけではなかった。
今回見直して改めて思ったのは、この作品、ある意味戦争映画であり、反戦映画なんだな〜と。
ベトナム戦争の帰還兵に対する理不尽な対応、そして、彼らが抱える戦争の傷跡。身体であり、心であり、未だに戦争は終わっていなかった。
【ネタバレ】
今までは、保安官をやっつけてスカッとした気持ちの鑑賞後だったんだけど、今回はなんか連行されるラストシーンでモヤモヤした感じが残ってしまった。
そこに、あのエンディングの歌が流れてきた・・・
う〜ん、何とも言えない。
アクションのド派手さに魅了されていた今までだったが、今回は異様に切ない想いが強かった。
歳取ったからかな〜。
スタローンの脚本家としての非凡な才能を本作品でも感じましたね!
新文芸坐さんにて『明けましておめでとうございます!ランボーです!』と題した特集上映。公開から40年、4Kレストアに生れ変わった『ランボー』(1982)を鑑賞。
『ランボー(First Blood)』(1982)
幼少期に第2作『怒りの脱出』(1985)から先に観てしまったため、ゴリゴリマッチョなスーパーアクション映画の印象が残っておりますが、今回は完全に以後のシリーズのことを白紙に返し、初見の気持ちで何度目かの鑑賞。
事前に下調べしてみると原作は『一人だけの軍隊』。
原作小説が発表されると評判で、当初はクリント・イーストウッド、ジェームズ・ガーナ―、アル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、ニック・ノルティ、ジョン・トラボルタ、スティーブン・マックイーンなどに打診、マックーンは体調不良でなければ本人も意欲的だったようです。誰が演じてもワクワクしますが、個人的にはパチーノの『スカーフェイス』のトニー・モンタナみたいなキレッキレのジョン・J・ランボーを見てみたかったですね。
第2弾以降がなく単独作品として鑑賞してみると色々と発見がありました。
ひとつはサミュエル・トラウトマン大佐(演:リチャード・クレンナ)との関係性。
育ての親のようにお互いに固い絆と愛情で結ばれているとすっかり思っていましたが、第1作を見る限りではランボーからの電話にも折り返さず、帰還後の部下の訃報にも疎く、積極的に当時の部下たちと関わろうとしていないことは明白でしたね。
原作では敵役保安官との対決後に自殺を図るが果たせないランボーを大佐が射殺するラストらしく、シーン自体も撮影されたらしいのですが、続編想定もあったので不採用になったらしいです。
確かに大佐を演じるリチャード・クレンナはジョン=ピエール・メルヴィル監督の遺作、アラン・ドロンと共演した『リスボン特急』(1972)でも表向きはパリのナイトクラブ経営者、裏の顔は仲間思いだが沈着冷静で計画のためなら仲間を殺すギャング(シモン)を演じており、同作ではアラン・ドロンを完全に食ってしまうほどの名演でしたが、キャスティングの際や大佐を演じる上での演技プランの参考にしたかも知れませんね。
もうひとつは最初にランボーに絡んだ不運なティーズル保安官(演:ブライアン・デネヒー)。
彼はランボーが「ベトナム帰還兵」だから町から排除したわけでなく、単純に身なりと顔つきだけで判断、劇中では語られてないのですが保安官自身も「朝鮮戦争帰還兵」で従軍体験を引きつづっている帰還兵同士の私闘だったという設定は驚き。作品イメージがガラッと変わりますね。
本作でも脚色にシルベスター・スタローン自身が参加しておりますが、とにかく最初からテンポ良くダレされず、盛り上げ上手で最後まで飽きさせないところに彼の脚本家としての非凡な才能を本作品でも感じましたね。
1000人対1人は話盛りすぎ。でも面白い。追い込まれて敵を増やしていくタイプ。
「ハイウェイを埋め尽くす700台のパトカー!」だとか。
「1000vs1の壮絶な戦い!」だとか。
そんな妄言(誇大広告)に、まんまと乗せられて劇場で観てきたんですよね、この作品。どこからそんなワード出てきたん?
田舎町で盗んだバイクで走り出して、パトカー1台に追いかけられてただけですやん(笑)ハイウェイはおろか、まともな舗装路すら出てきてませんでしたやん(笑)
敵1000人もおりませんでしたやん。どのシーン見てもせいぜい50人くらいでしたやん。実質の敵は保安官1人だけですやん(笑)
そのティーズル保安官自身も言っていたけれど。「銃を持ったプロを200人動員してるんだぞ!」それでも1/5(笑)
時代が時代なら、完全にブラック判定のJARO案件。
そんなアクション超大作に見せかけなくても、ニューシネマとして観たら、娯楽的に完成度高いし面白い作品なのに。
そして、私の苦手な崖“チャッカマン(笑)”渓谷。高い所本当に苦手。来世は船越英一郎になりたい。
崖から飛び落ちるランボー。調べてみると、スタント無しでスタローン自身が演じられたそうですね。
くぱぁ…と開いた傷口を縫うシーンは真偽のほどはよくわからないのですが、スタローンが語るにはフェイクだったようです(Wikipedia調べ)よかった。でも、右腕のくぱぁ…はリアル傷口なのかな?痛すぎる!痛覚に訴えかけすぎてる!ガク((( ;゚Д゚)))ブル
トゲトゲ枝のトラップとかも。めっちゃ痛そう。
ランボーに殺されかけた時のティーズルの顔がいいんですよね。めっちゃ情けない泣き顔が「ざまぁw」でした。
このティーズル保安官。原作の『一人だけの軍隊』ではとてもいいこと言ってるんですよ。うろ覚えなんですが、こんな感じの台詞でした。空っぽの銃器の保管庫の鍵をかけ忘れた署員に
「鍵はいつでもかけておけと言っているだろう!ちっぽけな決まり事を守れないヤツは、肝心な時に必ず重大なヘマをやらかす!」みたいな。
これ、私の人生訓になったんですよ。←えらそうに!忘れてください。
この映画観ていてずーっと思っていたことがあるの。ランボーめっちゃ寒そう。こんな時期に観直す映画じゃない。
そしてミッチーはいいやつ。なのにナイフでグサッ!と脚刺されて可哀そう。ランボー!他人の情は察したれ。
そうそう、あのナイフ。一時期少年漫画雑誌の裏表紙の広告を賑わして、そこそこ売れてたっぽいんですよね。サバイバルナイフって言うの?裏蓋がコンパスになっているやつ。怖くて買わなかったけれど。
また脱線します。よかですか?終盤でランボーが強奪し乱射しまくっていた機関銃、劇中でM60と語られていたので調べてみました。ランボーは腰だめで撃っていましたけれど、見た目通りそんな軽くないんだって。しかもこの鉄砲、信頼性に大いに欠けているらしくて。あんだけ連射繰り返したら、ほぼ弾詰まりを起こしちゃうポンコツ銃らしいの。どうでもいいことなんですが。鉄砲好きなので調べてみました。
私「殺ったれ!殺ったれ!」系の映画好きなんですよ。なのに、どういう訳か、終盤に至ってランボーさんよりもティーズルさんに感情移入しながら観てたの。「あの野郎!よくも俺の町を!」に強く同感しちゃったの。ランボーさん、ちょっと“おいた”が過ぎてます。
でも「戦場ではヘリを飛ばし戦車を走らせ100万ドルの武器を任された!それがここでは駐車場係の仕事もないんだ!」の哀しい叫びには心をかき乱されました。
典型的なPTSDの泣き声を上げるランボーさん、やっぱり可哀そう。
原作のラストでは、トラウトマン大佐にショットガン(だったかな?)で頭を吹き飛ばされて終わるんだけれど、私は映画のラストの方が好き。続編が期待できるからとかそうじゃなくて。
ランボーの哀しい生き様が浮き彫りになった、素晴らしい終幕だと思ったの。甘えるように大佐に抱きつくランボーに胸キュンってなったの。
エンディングテーマソング『It’s a Long Road』が秀逸のなんの!映画史に名を残す名曲だと思うの。個人的には。
点数が★-1個の理由はやっぱり宣伝活動がマズかったかなぁ…と思って。
アメリカ映画なのにアメリカ万歳が皆無で衝撃
シリーズで一番面白い、と思う
以前他のシリーズを見たことがあるが、この話にはアメリカ万歳な感じが最後まで感じられずとても驚いた。まじで驚いた。
断然1作目の方がいい。
構成は凝った物ではないけどラストの主人公にウルっときた。メッセージ性は強く有名な映画なだけあって印象に残る映画だった。
音楽で不安感や緊張をわかりやすく表現しているのも古い映画らしい感じで逆に新鮮
演技も皆良かった。特にラストの大佐と主人公のシーン...
単純に見せかけて結構深い。1回で消化しきれなかったので(どうせ主人公がドンパチ無双するだろうと穿って見てたせいだ...)また日を開けて鑑賞したい。2周目はきっと違った発見があると思う。
ただ視聴済みのベトナムやアフガニスタンの話と比べたら圧倒的にこちらがベストだったので、シリーズの他の話はもう見ないかもしれん...スマン
以下印象と自分用のメモ
主人公のきれいな目が純粋な子供のようだった。無口でコミュ障で内向的なのはPTSDなのか元々こういう性格なのか気になった。おそらく元々ちょっと変な奴ではあると思う。ラストだけでなく終始妙に子供っぽくどこか可愛いらしい感じすらある。
警察にどつかれてるシーンから子供の頃はいじめられっ子だったりしないか、アダルトチルドレンではないか、それともやはりPTSDでこうなってしまったのか気になった。
基本ガサツそうな主人公だがベルトの銃弾を手繰るシーンは丁寧で繊細だったのが印象的だった。仕事人でザ・プロフェッショナルな感じもするけど元々繊細な人なのかもしれない。
ラストシーンのメッセージも兵士1人の等身大の苦悩で共感しやすくて良かった。反戦メッセージはこれに限るよな...と思う。ただあまりに等身大すぎて消化しきれないくらいダメージを受けた...
戦勝国でもこれなら敗戦国の兵士の苦悩は如何程だったのかとかちらっと思った。
トラックのナンバーがWARNGだったりおもいっきり反戦映画
あまり記憶に無いが1作目は他のシリーズと毛色が違う
警官ひでぇよ...挙げたらキリがない
ロケットランチャーで女子高生みたいにキャーキャーヒーハー雄叫び上げてるシーンにドン引き
(アメリカ人の声帯どうなってんだ?あんな高い声出ねーよ)
軍用トラックに体当たりするパトカー馬鹿だろw
映画にしても警官と州兵側があんまりアホなんで没入感に影響したレベル。警察どうなってんだ?と創作物相手に不安になるくらいアホ
アメリカ映画のアホなノリにいつものことで、今回もこちらが置いてけぼりにされた。アメリカ映画特有でもはやお約束なんだろうけど自分に合わなくてマジで毎回キツイ。ほんとキツイって
燃えてるガソリンスタンドに水撒いてね...?馬鹿じゃねぇの!?!?まじで意味側不明
主人公がゲリラ戦してたけどあれってベトナムの特技じゃねぇの?そのせいでアメリカが負けたイメージがあったので変な感じがした。
アメリカもやっただろうし特殊部隊の人なら当然っねことなのか、ゲリラが得意な主人公の位置づけがよくわからなかった。
昔やったメタルギアってゲームの登場人物の見た目やフィールドも似ていたのでこの映画が元ネタかもしれない。ハチマキとか大佐とかいろいろ似てた。
お陰で警官お前頭出すなよ撃たれるぞとかそっちが気になった。懐かしい。
ガソスタ燃やしたのは警察署の人をおびき出してターゲットの警官だけ殺るため?
ストーリー構成は良かったけどA級映画?B?
オープニング見るに原作があるようなので気が向いたら読んでみたいが...小説は面倒
エンドロールの歌が絶妙にダサかった(笑)
ラストの主人公の顔がどんな感情を意味してるのかよくわからなかった。
教訓として心のバランスのためには所属するコミュニティは複数あったほうがよいと思った。PTSDが広まったのもベトナム戦争以降(ベトナム戦争のおかげ?)と聞くし、そういう知識が広まえる前のまさに復員後の兵士の苦悩を描いた映画という立ち位置のはず。知らんけど。
シルベスター・スタローン筋肉でマッチョのイメージしかなかったけど暗さのある演技の方が合ってないか?
リマスター上映のお陰で良策を初見でしかも事前情報ほぼなしで映画館で見ることができたのは幸運だった。
今後も過去の名作の再上映が増えて欲しい。
楽しみ方がわからない
有名な映画なのは知っていたけど、今回初めて映画館で鑑賞した。
正直言うと最後のランボーの独白まで、どういう楽しみ方をしていいのかわからなかった。
帰還兵に対する社会の差別、PTSDの問題みたいなことが語りたかったのかー、というのがラストでやっとわかった。
いや、もちろんそれは再序盤でランボーがフラッシュバックに苦しむ描写で分かっていたことなんだけど、中盤から後半にかけてそれがわからなくなっていっていた、というのが正しい。
でもラストにランボーの慟哭を持ってきたことで、この見方であってるんだよね、と確認できた。
しかしそうであるならば、こんなに派手に戦わせて、戦場エンタメとして観客を楽しませようとする意味がよくわからない。
エンタメ映画としての中盤の派手な描写と、主張したいテーマの食い合わせが悪いんじゃないか?と思った。
エンタメとして楽しませるところは楽しませつつ、重いテーマもしっかり扱っている作品も世の中にはあることはあるけど、それってほんとに難しいことなんだなと思いました。
エンタメとしての前半部分も、特殊部隊帰りのランボーが戦う相手が田舎の自警団ってのも、相手がしょぼくて緊張感に欠けるなー、と思って冷めてしまった。
自分が単純にドンパチするアクション映画にあんまならないが大きいとも思う。
全体としてどういう楽しみ方をしていいのかわからない、というのが感想。
そう言った居心地の悪さを抱かせること自体が目的といわれればすごいけど、そういうわけでもないだろうし。。。
もちろん当時の社会背景がよくわかってない若造の戯言ですので、いろいろ見て学びたいなとかも思いました。
乱暴
なのは保安官側の論理だった。
どう見ても保安官側が悪いように見えるが、ランボーも相当な乱暴者だった。
ふと、米国人のアジア蔑視(嫌悪)はベトナム戦争も一因にあるような気がした。
やはり良い
テレビでしか観たことなかったですが、今回リバイバル上映されたので映画館で観てきました。
ベトナム戦争や人種差別といったアメリカの闇(?)を描いた作品で、特に最後のランボーの叫びは心に響きます。
とはいえ、ツッコミどころも多数。ただの流れ者をボコボコにしちゃうのは海外ではありそうですが、その後の山狩り、更にその仕返しに町を殲滅させようとする行動も凄まじいですが、そもそもランボー不死身すぎだろ、という感じ。でも悪くないです。
なお、有名な「俺たちが国を愛するように、国にも俺たちを愛してほしい」という台詞は怒りの脱出でした。
シリーズ物は一作目が一番面白い。怒りの脱出を観た後にこの作品を観たので、世界観というかテーマがあまりにも違って重いので驚いた記憶があります。
ランボーだけではなく、ロッキー、スターウォーズ、バックトゥザフューチャー、ターミネーター、どれも一作目が最高です。
スタローンの闇
40年振りに劇場鑑賞!!
日曜日
鑑賞日の10/27(日)、朝イチで衆議院総選挙の投票、午前中は大谷翔平のドジャース戦、午後は本作ランボー劇場鑑賞、夜は日本シリーズ観ながらの選挙特番と完璧な一日
しか~し、午後に劇場に到着し、メールからQRコードを起こし入場!のはずが、QRコードが出せない!?
調べると、何と二日前に予約した日にち付で買っていることが判明
「マジか!?」
ダメ元で係の人に聞いてみたら、何と大丈夫、とのこと!
「マジで!!」
大手シネコンなら確実にダメを出されるはずなのに、キネカ大森さんの懐の深さよ…
恐縮しながらの「ランボー」
サイコー!ランボー
保安官役のブライアン・デネヒーが今は亡き安部譲二にソックリでいい味
さすが、淀川先生推しの名優です(゚∀゚)
ランボー怒りの脱出、ランボー3怒りのアフガンも公開中だが、公開当時劇場で鑑賞済みだし、この時期のスタローンはロマンチック浮かれモードなので、まぁ観なくていいか…
オワリ
アメリカへの怒りから「アメリカ万歳」へ
覚えてないもんだなぁ
2024年劇場鑑賞270本目。
今週来週観たい映画目白押しで、正直一回観た今作はスルーするつもりでしたが、はしごで見事に時間がハマるのがこれしかなく、じゃあと鑑賞。
観て良かった、記憶半分くらいしかなかったー!もう自分でも呆れるくらいほとんどのシーン覚えていませんでした。ゴールデン洋画劇場で見たのである程度はカットされていたとは思うのですが、最後の説得のシーンの手前三十分は完全に記憶から飛んでました。
一般人だと思って虐げたらめちゃ強でしたという、リーアム・ニーソンお得意のジャンルの元祖だと思うのですが、ランボーシリーズでそれを満たすのは5作中最初と最後だけなんですよね。だからなめてた悪徳警官たちがどんどんやられていくのは気持ちいいのですが、誰一人後悔も謝罪もないのでカタルシスが少し足りないというところで4.5にしました。
まさか泣かされるとは
シリーズ初鑑賞。
まず観ながら思ったのは、ストーリーなんてありゃしないじゃないか、やりたい放題だなこりゃ…と。もうひたすらスタローンによるパワフルなアクションを見せつけられる。これはそういう映画なんだな、と勝手に決めつけていました。
しかし!ラストシーンに本作の真の想いが込められていました。もう涙腺爆発です。「まだ何も終わっちゃいない!」心に突き刺さるランボーの叫び。散々暴れ回っても、これ言われたらもう許す。ランボー、お前はよくやった。任務終了だよ(´;ω;`)
シンプル・イズ・ベストな名作でした。
トリロジー公開を
重いテーマ
2以降の戦争アクションと違ってベトナム帰還兵の苦悩と米社会の病巣がテーマです。
ほぼ全編アクションシーンであるにも関わらず、ランボー先輩の内面が非常にリアルに描かれています。
ベトナム終結わずか7年後、国中に帰還兵があふれている状況で悪者扱いされていた彼らの心情をテーマにしているので本国ではまずまずヒットに留まったようです。
日本人には決して理解できない事情ですが、ディアハンターや地獄の黙示録。後年のプラトーンとは全く異なった手法でアメリカ人の問題点を告発しています。
という感想がいえるのは現在60代以降のベトナムを知っている世代だからであって、知らない若い人が「暴力警官ヒドイ」とかアクション映画の観点でしか評価をしえないのは仕方がないでしょう。
ベトナム帰還兵の心を描こうとした反戦映画
「戦場では、100万ドルの戦車を任せてくれた!しかしアメリカに帰って駐車場の係すら任せてくれない!」
クライマックスでランボーが嘆くように吐き捨てたセリフ。これだけでランボーの置かれた状況、いやベトナム帰還兵が置かれている状況が痛切に響く・・・。本作はベトナム戦争に従軍した兵士が、アメリカに帰還後冷遇を受け、その苦しみを爆発的に描いた作品です。
ストーリーとしては、ベトナム帰還兵のジョン・ランボーは仲間を尋ねたが、戦争の後遺症で亡くなったのを聞き、近くの町に立ち寄った。しかしその町の保安官はよそ者を良しとせず、その仲間も職質と言う名の虐待を始めた。最初は黙っていたが、それを受けるたびに彼はPTSDを患っていたのかフラッシュバックのように戦地のことが頭によぎる。そして我慢できなくなった彼はついに反抗に打って出る。一度はランボーを取り逃がした警察だが、後の情報から彼は只者ではないことを知る。彼はグリーン・ベレーという米軍でも屈指の部隊に配属し、その中でも最強と謳われる英雄だった・・・てな感じです。
普通に見れば、最強軍人がただ街にやってきたのに保安官から浮浪者扱いされ虐げられ、それに対しゲリラ戦で猛反抗するというアクション映画です。しかし、この映画が公開された当時のことを考慮したうえで観ると、視点がガラリと変わります。
まず、ベトナム戦争に従軍した兵士は心的外傷ストレス(PTSD)を患う人が多かったこと。次に、アメリカ国内の世論はベトナム戦争に対し反対の声が非常に大きくなっていたこと。兵士は軍人としての職務を全うするために戦地へ派遣され、心の病を患うほどにまで戦ったのに、国に帰れば大多数を占める反戦派からバッシングを受ける・・・。
理不尽。ただその一言がよぎるんです。
ランボーの行動は、それに対する怒りやったんではないでしょうか。冒頭で紹介したセリフ、まさに彼らの心を表したものではなかろうか。崖からノースタントで飛び降りるなど(!!?)派手なアクションもありますが、自分はこの物語にじんわりとくるものがあると感じたんです。ただただ火薬を詰め込むだけやない、その裏に隠された人間としての苦しみ・葛藤を、じわっと描いているのが本作の良いところ。また敵役となる保安官も、ただの悪役ではない。なんやかんやで自分の街を愛している。ゆえに過激な行動にでているわけですが、ただの勧善懲悪的な展開になっていないところも好ポイントなんです。
映画は時にその時代のことを映し出す。歴史の本を読むように。本作は、当時のアメリカを反映した映画として、面白さ以上に価値がある映画やと自分は思うんです。
肉体で語るスタローン
It's A Long Road‼️
「ランボー」というフランチャイズが、ただ単なる血まみれ映画、ヤギの死骸と戯れるスポーツ映画になってしまう以前、この一作目はベトナム帰還兵の心の哀愁を描いた優れた反戦映画だった‼️自分がよそ者であること、ベトナム帰還兵であるというだけで、偏見と差別にあい、逮捕されてしまうランボー‼️怒りが頂点に達したランボーは山中へ逃走‼️ナメてかかった警察は地獄を見る・・・‼️崖から決死のスカイダイブ‼️樹木に掴みながら無事地面へ‼️寒い山中でシャツ一枚でのサバイバル‼️ホント目から鱗‼️自然を利用したゲリラ戦法に警察は手も足も出ず‼️あのギザギザナイフが欲しかった‼️一人ぼっちのランボーに手を差し伸べる、かつての上司トラウトマン大佐‼️これぞ理想の上司‼️ラスト、トラウトマンに自らの思いを涙ながらにぶつけるランボー‼️胸に染みます‼️現在のスタローンからは想像もできないくらい演技がウマい‼️「ロッキー」と並ぶ代表作をモノにしたスタローン‼️ここから彼の悪ノリ大将の歴史が始まります‼️
ベトナム帰還兵の姿
ベトナム戦争ではその高い戦闘能力やサバイバル能力で活躍したランボー。そして戦場には死線をくぐる中で強い絆が育まれた戦友もいた。彼にとっては戦場が居場所だった。しかし彼の能力は、一般社会に戻って来たら発揮できる場所が無かった。かつての戦友もいない。不器用な性格もあって社会に居場所を無くしたベトナム戦争帰還兵の姿がリアルに描かれている。
ストーリーは、PTSDによるフラッシュバックにより、思わず警察官に暴行を振るうことで戦闘につながるという、ランボーが戦うまでの動機づけがしっかりしている。また、最後の告白も痛ましい。そのような描写が、単なるアクション映画では無い深みをもたらしていて良かった。戦闘やサバイバルの描写もリアルなところが良い。森林の中でお手製の罠を用いたゲリラ戦を展開したり、熊を殺して食料にしたりするなど、タフな男のサバイバルが面白かった。
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