「父として」ライフ・イズ・ビューティフル りかさんの映画レビュー(感想・評価)
父として
お調子者グイドとお姫様ドーラの巡り合いがある前半と、ジョズエが生まれてからの後半との雰囲気がコロっと変わる。
前半の幸せたっぷりの生活で自分の店の屋根に
『ユダヤ人の店』と大きく書いてある。
強制収容所で
高齢者と子供も別、つまり叔父さんも服を脱いで殺された。服を脱ぐのは、遺体を焼く時の手間が楽なのと、上質な服なら戦利品という事だろう。
働ける者だけが、当分の間生かされて働かされる。
ジョズエも父親に隠されていなかったら、殺されていた。ドイツ人の子供達の食卓に座れたのは、ドイツ人の子供以外子供はいない、という前提のもと。
ナチスの説明の時、グイドが、偽通訳を買って出て?ジョズエが不安がらないよう、ゲームの説明と思わせる内容に言い換えていたのは、面白く父の愛情満タン優しさたっぷりの場面だった。
しかし、周りのユダヤ人男性が黙っていてくれたからこそ、であり、誰か一人でも、「違う!」とか、グイドに「ふざけるな!」とか言ってれば、失敗に終わり、グイドがどこかに連れ去られ、殺されたかもしれない。
ユダヤ人の連帯を表したかったのか。
グイドは、妻ドーラの安否確認に行って見つかって殺された。明朝までおとなしくしていれば助かったのに。
ドーラとは、連れ去られてから会っていない。息子を守り妻も心配。父として夫として責任を感じていたのだろう。危ないが、この機会に様子を見に行こうとしたのだろう。
ぐっと堪えて朝まで待って欲しかった。
助かって家族三人無事にめでたしめでたしでも良かったのに。
だが、主役も務めたロベルト•ベニーニの意図がわかる。
ユダヤ人として何ら恥じることなく堂々と生きるべきだ。
しかし、幸せには終わらなかった。
このことを忘れないで欲しい、と。
リカ様
またまたお邪魔します。
この作品、大好きです。観始めたとき、ホロコーストをコメディにしてしまっていいのか、けしからんのではないかという気持ちも少し感じましたが、全編を見終えて、この深い悲しみや怒り、人間愛にただただ脱帽してしまいました。リカさんが書かれている通訳のシーンも私は大笑いして観ていましたが、そこには息子へのあふれんばかりの愛が感じられて、笑いながら泣きました。タイトルはベタ過ぎで、必ずしも美しいことばかりではないわけですが、この作品はそう思わせるだけの力があるなって思います。リカさんのレビューを読んで、久しぶりに思い出しました(笑)。
赤ヒゲでした。
今晩は。
コメント有難うございます。
素直に嬉しいです。
私は一緒に働く仲間には、褒める時は皆の前で、叱る時(怒るではない)は、マンツーマンでというTWIの基本思想を、職場でも実践していますが、SNSでも褒められれば嬉しいです。では。
(ホント、私は立場上かもしれませんが、褒められないんですよ‥。(涙))