「レスリー・チャン!」欲望の翼 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)
レスリー・チャン!
ウォン・カーウァイが香港映画の枠を超えて世界から注目されるきっかけとなった作品を初見。
キザなセリフとモノローグの恋愛映画から、後半はフィルムノワール色が強まる。緑がかって、湿気を帯びたカメラ。ラテン調の音楽。長回しで濃密に迫りつつ、バサッと画面転換。確かにウォン・カーウァイ独自の持ち味が発揮されている。
しかし、何と言ってもこの作品の魅力は、レスリー・チャン!彼がいなかったら映像作品として成立しないと思えるほど。女性二人がなぜあれほど惚れ込むのかというのも、レスリー・チャンのあの眼差しで見つめられたから、としか言いようがない。
ところで、トニー・レオンが出てこないなと思ったら、突然の出現。本来は2部構成にしたかったそうだが、時間と予算の都合でこうなったとのこと。ただ、今作でのアンディ・ラウの役柄が、「恋する惑星」のトニー・レオンに繋がっていると考えると、面白い。
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