「女の人は判らない」夜霧の恋人たち シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
女の人は判らない
もはや他人事に思えないアントワーヌのシリーズ3作目で、彼のさらなる迷走振りが身につまされながらも笑えます。軍隊を不名誉除隊になり、ホテルのフロント係の職にありついたかと思ったらドジを踏んであっさりクビ。行き着いた先は、なんと探偵事務所。友達以上彼女未満のガールフレンドとうまくいかないのに、なぜか彼女の両親からは気に入られるのは、前作同様で笑えます。さらに年上の女性に惹かれてしまうあたりの語り口は、トリュフォーらしく抜群のうまさです。アントワーヌ役のジャン=ピエール・レオはますます快調、なんか世の中うまくいかない感がぴったりです。魅力的なのは、社長夫人役のデルフィーヌ・セイリグ、知的で大人の女性らしい雰囲気や台詞回しが素晴らしかったです。
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