「無骨な男の泣けるクライムムービー」夕陽のギャングたち ロンロンさんの映画レビュー(感想・評価)
無骨な男の泣けるクライムムービー
勝新太郎と高倉健の唯一の共演作「無宿/やどなし」をテレビで観ていて、ふと思い出した映画です。昭和の映画スターは無骨で画面に溢れるオーラが洋の東西を問わず半端ないなと感じたからです。それから見ると近年の男達は綺麗過ぎて(特に日本映画)リアリティのある野性味が、もの足りないように感じます。「夕陽のギャングたち」は公開当時の1972年に2本立ての一本として観ましたが、もう一本の方がメイン(確かヘップバーンの映画だったような?)の公開だったため当時は評判にならなかったが、私はこちらの作品の方が大いに気に入ったのを覚えています。それからビデオやテレビ放映で3度ほど、いつ見ても涙が出る名作だと、お気に入りの一本です。最後のシーンからエンディングの曲が流れると、ほぼ条件反射のように泣けてくるのだから、たまりません。映画音楽の巨匠と言われるモリコーネは、その後の映画やドラマ音楽に多大な影響を及ぼし第一線で活躍する多くの弟子を育てたことでも知られていますが。このエンディングの曲の良さは、やはり映画を鑑賞してこそ深い感銘を受けられるのだと感じます。
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