劇場公開日 1998年10月17日

「自我」モンタナの風に抱かれて jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0自我

2021年10月10日
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少女グレース(ヨハンソン)の母親が
やり手編集長アニー(スコットトーマス)なのだが
直感で事故った娘と馬をトム・ブッカーの農場に運ぶ

この強引さ
というか自我の強さがプラスにもマイナスにも働く
という話で 最後に本人もそれを自覚する

そしてその自我の強さにも惹かれた
みたいなトム(レッドフォード)は
この恋の結末が自身の結婚生活と同じ運命になることを理解している

馬の治療とは馬の自我とも向き合うことだからだろうか

生きてゆくために人間との信頼関係が大切な西部では
同じように馬との信頼関係も必須

「都会がそんなによいの?」と問いかけるトムは
ハリウッドから距離を置いて暮らしたレッドフォードの姿に重なる
(変人と言われていた!?)

「黒馬物語」(1994)で主役の馬に興味を持ったので この映画を見てみようと思った、が
彼が演じたのはピルグリムではなくて、ガリバーの方だった

事故の場面もそうだが、どうやって撮影しているのだろうか

調教師の仕事に興味を持ったら
同じような人が沢山いるらしく
バック・ブラナマンを描いたドキュメンタリー「バック」が存在していた
機会があれば観てみたい

この映画の主役は馬とカウボーイと西部(モンタナ)の大自然みたいですが
陰の主役は調教師だと思われます

jarinkochie