モダン・タイムスのレビュー・感想・評価
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私にはとても新鮮で、面白かったです。
チャップリンの映画を初めて観ましたが、私にはとても新鮮で、面白かったです。当時の情景や時代背景伝わってきて、とても興味深かったです。例えば、非常灯のように今のアメリカでもほぼ同じものが使われているところがあり、驚きました。いつの時代にも笑いには共通するものがあるのかもしれませんね。
文句なしにチャプリンの代表作
ドタバタ喜劇、ちょいとホロリ
くどい位のギャグの連発と繰り返し
どた靴、山高帽、小さすぎるモーニング、ステッキ、ちょび髭、ピエロ風のメイク
このイメージがチャプリンです
そしてサイレント映画
それなら本作を観て間違いなしです
但し、本作は実はトーキーです
わざと擬似的サイレント映画として撮っているのです
上手な映画には台詞はいらないということを、チャプリンが実際に示しているのだとおもいます
おじさま!という少女の声が聞こえてきそうです
台詞までも何を話しているか分かるのです
冒頭の地下鉄から工場に向かう労働者の人波
社畜という言葉がまさにこれです
本作はそのようなメッセージも発しています
ただの工事用の赤旗を拾っただけの事が、共産主義活動の主謀者とされてしまい大騒動になるシーンなども含め、後年米国から追放される原因となるシーンの数々も観る事ができます
米国では共産主義活動は非合法だったのです
笑いの中に哀しみが見えてくる。しかしながらどんな状況でも人間は逞し...
笑いの中に哀しみが見えてくる。しかしながらどんな状況でも人間は逞しく生きていける、そんな前向きな気持ちになれた。チャップリンはもちろん圧巻だがポーレット・ゴダートの目ヂカラもすごかった。ラストの2人後ろ姿がいつまでも印象に残った。
悲しさを可笑しさに変える人。
どんなに散々な状況が続いても、必ず終わりはやってくる。
歩き続けていれば、その内また心から笑える日が来るでしょう。
思い込みでもなんでも、微笑みながら進む2人の後ろ姿に、仄かな希望を感じる。
悲しさを可笑しさに変えてしまう、ちょび髭マジシャン・チャップリン♪
全てが
融合した素晴らしい作品。
音楽に話に演技に...
チャップリンの歌のシーンには脱帽。
何言ってるか分からない(歌詞適当らしいですね)のに、動きだけで何となく分かるんですよね。
本当、天才だわ...
笑えるシーンもいつも通りありで、本当に満足しました。
見て損なし!
なんといってもラストシーン
ラストシーンが語り草になっている映画は数多ありますが、このラストシーン、私にはグッと来ましたね。チャップリンが希望の人だというのが本当に伝わってきます。
ただのコメディではないんですよね。あの独特の歩き方も、ただ可笑しみだけを表現するのではなく、ちっぽけさ、切なさ、そして希望が凝縮されているんですよね。
チャップリンの映画は本当に見て良かったと思えるものばかりなことに驚かされますよ。
チャップリンの初トーキー
チャップリンが初めて喋ったというこの作品。
けれども喋った言葉はハナモゲラだ。
チャップリンは映画は誰が見ても楽しいものでなければならないという趣旨からずっとサイレントの映画にこだわってきた。
そのチャップリンが初めてトーキーの映画を作った。
まあ、正確には作らされたんだろうけど、その最初の言葉が全てハナモゲラ、まあハナモゲラというだけでもないけど、歌うチャップリンの顔には悪意が満ち満ちていた。
ざまあみろって顔してるチャップリンはカッコいい。
更にそのシーンを見るとわかるのは、これはチャップリンのチャップリンによるセルフパロディである。
サイレントのチャップリンをチャップリンが模している。
こういうの見たいでしょ?
そういう感じが出ているのもこのシーンだ。
チャップリンはチャップリンが好きな人たちをすべて愚弄している。恐ろしくロックだ。
ロックよりロック、パンクよりパンク。
ロックってこういうことだと思う。
実際、チャップリンは学者みたいな立派な顔をしていると思うけど、このチャップリンは特に凄みがある。
チャップリン映画の傑作といえばこれを挙げる人が多いのも理解できる。
私はチャップリンの映画にアレがいいこれが悪いとか特にないのだけれど、この映画は印象に残っている方の映画と言っていいだろう。
チャップリンのあの歯車の中をぐるぐると回る姿は、文明批判であると同時にモダンな歯車の中に組み込まれようとしている自分への戒めでもあったように思える。
鑑賞日については、古すぎるので思い出せないが、おそらく80年代初頭。テレビで
「笑いと涙」に社会性を加味し始めた傑作喜劇
「モダンタイムズ」は1936年の作品であるが、今は当たり前の大量生産のための流れ作業が前提の工場生産の非人間的側面を認識していた(ルネ・クレール監督の1931年作品「自由を我等に」を参考にした、という説もある)。お気に入りの場面を思い出すと、「拾った看板を持って歩いていたらデモ隊のリーダーに間違われる」、「水の引いた川への飛び込み」、「深夜のデパートでのローラースケート」、「アルバイト先のキャバレーでの歌(「ティティナ」)と踊り」等々である。チャップリンは自ら生きてきたサイレント映画の世界に最後までこだわった。映画は世界中の人に楽しんでもらいたい。子供から大人まで楽しめるものにしたい。それには、見て分かるサイレント映画が一番であるはずだ。台詞は意味なく、不要だ。しかしながら、「モダンタイムズ」の最後で、チャップリンは自らの声で「ティティナ」の歌をうたった。けれども発した言葉は何語が不明の全くのでたらめとなった。世界人チャップリンは言葉の壁を無視したかったのだ。言葉が違っていても分かり合えると信じた。 しかしながら、いわば、パントマイムの世界で大きくなったチャップリンも時代の流れに逆らえず言葉を無視できなくなり、とうとう、チャップリンの「独裁者」(1940)の最後の場面で、全世界にあの有名な演説を発することになる。チャップリンの映画は総じて、音楽も素晴らしい。音楽的才能もあった人だ。
「モダンタイムズ」も、何度、繰り返し見ても面白い世界的古典映画の一つと思う。
モダンタイムス
多くの大映画監督達が「至高の完全主義者」と云うチャップリンの凄さは、同じ仕事をする映画関係者ゆえに分かる。お若い方々も一度騙されたと思って最後まで御覧になると良い。撮影技術、特撮、脚本、演技、パントマイムや踊り、洗練されたギャグの数々、自作音楽の卓越したセンスと、ご馳走の揃った一流ホテルのブッフェの如き大傑作。赤狩りで米国追放になる前の絶好調時の名作である。ロシアのルドルフ・ヌレエフが驚嘆したエンドの踊りは、プロでもそう簡単にまねが出来ない。あのアンバランスのバランスが良い。その藝術精神と大らかな可笑しさが映画を貫いている。もうこのレベルの映画は出来ない。予算が幾らあっても足りないだろう。製作システムが異なる。僅か2-3分のシーンに注ぎ込む勢力と予算の違いを感じる。
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