眼には眼をのレビュー・感想・評価
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「裁きは終わりぬ」は素晴らしかったが
こういったリアリティの欠如した映画は、
劇中に入り込むことさえ難しく、
好きにはなれない。
復讐劇との予備知識で観たが、
そうとすると復讐者の行動が
余りにも不可思議で、
途中からひょっとしたら、
これは主人公が復讐と思い込んだ
幻想のドラマかと思ってしまった。
しかし、
結局は予備情報通りの復讐劇だった訳だが、
余りにもリアリティに欠けていないか。
医師を逆恨みするのは、
そもそもが冤罪に過ぎないし、
どんなに妻を愛していたとしても
娘や両親を残したまま、
己の命の危険を冒してまで、
このような行動に出るだろうか。
また、こんな復讐劇に至らなくとも、
この地に精通している彼なら、
いくらでも復讐の方法は有ったはずではないか。
人が人を裁く問題をテーマにしたという
アンドレ・カイヤット監督だが、
個人的復讐劇に過ぎないこの映画では
その目論見を余りにも矮小化していないだろうか。
「裁きは終わりぬ」が余りにも素晴らしい
作品だったので期待して鑑賞したが、
カイヤット監督に対する評価が一気に下がってしまう作品だった。
答えのない難題に誘き寄せる罪深き映画
「裁きは終りぬ」のアンドレ・カイヤット監督の、人種間に発生した怨念からの復讐をストレートに描いた問題作。後味の悪い結末に不快感を感じるより、作品が抱えたテーマについて深くため息交じりで考えてしまう力強いインパクトに、寧ろ感心してしまう。このような表現は、観る者の好悪が極端に分かれるだろうが、嫌いではない。観客がクルト・ユルゲンスと共に不安と恐怖の心境に追い詰められるサスペンスの、正当な罪深き映画。
砂漠、砂漠、砂漠・・・
噂に名高い心理サスペンスの傑作をTSUTAYAの発掘良品のおかげで初見出来た。
アラブの某国、非番のフランス人医師が急病の妻を診てくれと頼んできた男を邪険に断ってしまう。
結果妻は死亡、その日以来フランス人医師の周りで不可解な事が続き・・・。
常人には理解し難い男の徹底した復讐心とその手段が最大の見どころ。
アラブ社会と白人社会との延々と続く相互不理解の縮図とゆう捉え方も出来る。
またこの男が紳士的でムチャクチャ人の良さげなオジサンに見えるから余計に怖い。
見終えた後の感想はもう一言''絶望''。
もっと若い時期に、ましてやリアルタイムで観てたら、一生消えないトラウマ映画になってただろうな。
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